作成者別アーカイブ: kiyo

This week

10月1日、朝愛犬の散歩に出たら突然秋になっていた。風に夏の湿り気はなく、金木犀の香りが漂っている。今年の夏よ、バイバイ。

 

今週は勉強会が2つ。

木曜日に夜の8時過ぎから10時まで城東区医師会館で「肺がん」の画像を中心とした勉強会。済生会野江病院放射線科部長の大中先生がコメンテーターの形で参加され15人程度が参加。

城東区医師会学術部の主催であり、主として呼吸器専門の先生方がご自分の症例を紹介、意見を交換する。若い先生方が多かったが、その勉強熱心なこと、博識、読みの鋭さに感銘を受ける。

自分の読影の甘さをしみじみ反省。患者さんのマネージメントの仕方も勉強になった。時間が遅いので正直どうしようか迷ったのだが参加してよかったです。

 

土曜日は某製薬会社本社重役会議室(32階ですごい景色、すごい設備!)で関西医大付属枚方病院心臓血管病センター内科、湯浅文雄准教授の講演の座長をする。

「高コレステロール血症患者さんの最前線治療戦略」。大学のデータを中心に有益な面白い話を聞く。

心筋梗塞症例は実際LDL(悪玉コレステロールですね)が高くない例が多い(これは常識に反するデータ)がLDL/HDLは圧倒的に2以上であり、やはりこの比が心血管イベントの予測に有効なのでは、とか、スタチン(高コレステロール血症の薬ね)使用例は予後がよく炎症反応の抑制効果が大きい、特にストロングスタチンは、といった話題の話。LDLは新生児の値である50mg/dlまで下げてもいいのではということであった。

少人数の会で僕自身の疑問点も沢山訊けて満足しました。


こういった会に出ていると、参加される先生方はかなりかぶっているということに気づく。出る人は常に参加し、出ない人は出ない。また別の情報収集の仕方があるのだろう。

会に出るのは人に会うのと一緒で最初はおっくう。でもいざやってみると得ることが多いケースがほとんど。糸井重里氏はこのことを入浴に例えていた。風呂に入るのは最初はおっくうでも湯上がりを後悔したことはないと。

出来る限り出るのが義務と心得ておこう。しかし参加された先生方の名簿を見ると僕より若い先生ばかりで何となくフーンと思う。昔はどんな会でも最年少のことが多かったんだけど最近は圧倒的に最年長。まあ深くは考えまいよ。

宮間あやさんゑ

 もう旧聞に属するかもしれないなぁ。あの「なでしこジャパン」がPKで優勝を決めた時、喜ぶナインの輪に加わらず、敗戦に打ちひしがれるアメリカチームに駆け寄っていった選手がいた。左MFの宮間あや選手である。

 彼女自身普段はアメリカのチームでプレーしていたせいもあるろうが、本来負けるはずの無いチームに負けて茫然自失、そのショックの大きさをあの歓喜の中で思いやって激励に走るということはなかなか出来ることではない。世界一のGKであるアメリカのホープ・ソロ選手が、アメリカのニュース番組でゲストに呼ばれた時、その時のことを話して「私には日本チームにフレンドがいるんだ。宮間あや選手だよ」と言っていたのである。

 宮間選手は特別なものをもっている。試合翌日は控え組の苦しみを知る故、控え組に交じってプレーする。勝利の中でも、変えられた悲しみに打ちひしがれるFWに寄り添ってささえる。ワールドカップ後も、すぐ岡山の地元チームに合流してマスコミへの過剰露出を避けている。澤選手が最も信頼するプレーヤーと名前を上げるのも当然か。

 こういったプレーヤーは男性には少ないように思う。ワールドカップに出る位だから身体能力は当然、メンタル面でも闘争心強烈だろう。唯我独尊というタイプがもてはやされる傾向もあるが、このように他者への気遣いをさりげなく示せる実力者というのは女性に特有な気がする。

 いまだ男性中心といった社会が多いと思うが、その中でこういった宮間あや的な行動をとれることは本当に大事なことだ。ことに女性が大きな戦力となるこの時代において。でも多くの女性は実生活においてさりげなくやってるよな、考えてみると。彼女はおそらく男性ホルモンがやたら多い女子サッカー界にいるから目立つのかもしれない。男がやれるかというのが問題なんだ。

 チームにおいて宮間あや的存在の価値は計り知れない。

 この日本に男性版宮間あや、多く出でよ。

同じ思いの人も多いだろうなぁ

昔の人の言うことは(または成功するダイエット)

 昔から健康に関して言われていることはたくさんあるが、これが結構正しい。

 寝る子は育つ・・・寝ると成長ホルモンの分泌が盛んになるからだ。腹八分目・・・これぞ生活習慣病の極意。早起きは3文の得・・・午前中の方が創造的な能力が発揮されやすいというのは脳科学的に証明されている。そのほかいっぱいあるぞ。来年の抗加齢医学会も「故きを温ねて新しきを知る」というか、健康に関する諺の科学的な検証をする企画が設けられている。

 これというのも、昔の人は賢いというか、観察する時間がいっぱいあったからだろうなぁ。エビデンスをひたすらに観察することで得ていた。治療法も少ないし真剣だったんだと思う。

 で今年の欧州糖尿病学会でまた同様の発表があった。よく噛んで食事をすることで、あまり噛まないで飲み込む“早食い”に比べ、食後の血中グルカゴン様ペプチド(GLP-1)値とペプチドYY(PYY)値が上昇することが確認された。奥羽大学薬学部の斉藤美恵子氏らが行った試験で明らかになったもの。

 GLP-1は今話題の小腸から出るインクレチンという、インスリンの分泌を刺激するホルモンの一つ。PYYは視床下部に働きかけて、食欲を抑制することが知られている。この2つが働くことは糖尿病の発症抑制、また治療にきわめて有用と考えられる。

 よく噛むというのは30回、早食いは5回という定義をしていて、GLP-1とPYYの分泌量は大幅に変化した。座長から「おばあさんによく噛めと言われたものだが、どれくらい噛んでいいのかわからなかった。いいヒントを有難う」とコメントをいただいたそうである。

 やっぱりよく噛まなくてはならない。僕は恐るべき早食いで2,3回しか噛んで無いような気がするが、大いに反省する。この前、高槻赤十字病院内科部長の金子至寿佳先生の講演で、インクレチンは野菜を食べるとよく出る、肉類は少ない、という話を聞いた。食事の最初に野菜を食べるようにと。

 そこで秘訣を教えよう。ダイエットを成功させようと思ったら、食事の前に野菜を30回以上噛んで食べることだ。そして満腹が近いと思ったら、その時にやめること。空腹を感じた時にのみ食べること。習慣で食べるのはよくない。ゆっくり食べると少食でもあまり空腹を感じなくなる。

 間違いない。ダイエットは簡単だよ(本当にやる気があればね)。

また800

 待望の残暑が続いているが皆さんお元気かな?夏はまだ終わってほしくない、できれば3か月くらい続いて12月になったら「ハイ、これから冬!」の掛け声とともにバンッ!と寒くなってほしい。メリハリがあってほしい、と自称小学5年生の僕は思う。中途半端はいいです。

 日曜日に時間があったのでDVD、「800-Two lap runners」を見る。聞いたことないでしょ?「800」は川嶋誠氏の素晴らしい、もう一回言おう、素晴らしい小説です。文庫本の解説で江國香織氏が大絶賛していたが、波長の合う人にはどうしようもない傑作。優等生広瀬君と野生児中沢君の二人の高校生800m走のランナーを中心に気が付けば実は複雑なラブストーリーが展開する。つまんないスポ根ものじゃないよ。それが1994年に映画化されて結構いろんな賞を取っている。DVDに記載されているのでは文化庁優秀映画作品賞(全く似合ってない)だとか日本映画批評家賞監督賞だとか。監督の廣木隆一氏はもともとピンク映画の出身で、安西水丸氏がとても自分の口に合う監督だと雑誌に書いていた。しかし好きな本ほど映画化されても失望することが多いので見なかったのだが、魔が差したわけだ。

 が、結論を言うと見てよかった。わざとやってんのか!と思うほど型通りの演出があり(ピンク映画っぽい)、ここで挫折する人もいるかもしれないが、これが逆に青春映画っぽい。そして「プリンセス・トヨトミ」もそうだったのだが、原作より作者の意図せんとすることがはっきり表現されている。高校生がこんなことしていいのか!という変化球のラブストーリーも、「治ったの」という言葉でなるほどと思えてきます。

 女の子達が主演2人のナイスガイぶりに較べて全然見かけ可愛くなくてちょっとがっかりですが、まぁ高校1年生かそれ以下という設定だもんね。むしろリアルか。そして映画一杯に「夏」が溢れている。これはかなりのものです。ステレオタイプでなくリアリティのある日本の夏。君も僕も感じているありきたりの日本の夏の盛りがギューと詰まって入っている。気持ちよかった。

 ほんとに走りたくなってきた。影響力大でした。つまんないこと言ってないで身体を動かせ!そういうことね。

新人賞もとっているこの二人はどこに行ったのであろうか?

初仕事

 台風一過、爽やかな秋空が朝の散歩の時に広がっていた。今日は本来休みだが某医療専門学校の講師にこの秋からなることになり、今日が第1日目である。

 前途を約束するような、というほどカッコいいものではないが今日はうまくいきそうな気がする。講義とか講演というのは準備の段階から成否が大体予想できるのである、僕の場合。1コマ90分、今日はそれが2コマで3時間しゃべりっ放しとなる。パワーポイントで100枚以上になったのだが、気分は非常にフラットで冷静。あがるわけもなくこんな時はうまくいくのだ。

 ・・・で予想通り大変うまく出来た。 聴衆を前に喋っていると、眠そうな人、注意力が切れてる方は一目瞭然である。そこで挫けずどうするか。全く気にせず熱心な人に照準を合わせ心を込めて話を盛り上げていくことにしているが、今日は部屋が狭いこともあったけどスリーピィな人もあまりいず満足であった。

 実際ネタとしてもこれで寝られちゃ切ないよ、お客さん!というくらい抗加齢のアップトゥーデイトな話てんこ盛りだったからな。次回のことは考えない。宵越しの銭はもたねぇよ!こちとら江戸っ子でぃ、なわけない。

 3時間もしゃべった割には疲れてない。しかし腹が減った。今週末には小さな勉強会の座長もある。夏は過ぎる・・・これでいいのか?3か月くらい残暑が続いてほしい。迷惑でしょうけど。秋はちょっと待ってね。

 

手を丁寧に洗う

 今日日曜はずーと雨が降った。涼しい。もう夏は終わってしまうのかしらん。まわりでも風邪をひいている人が多いようである。

 という訳でもないが以前買っていた「かぜの科学」を読む。著者はジェニファー・アッカーマンという「ナショナル・ジオグラフィック」なんかに寄稿しているサイエンスライター。原題は「Ah-Choo!? ―The Uncommon Life of Your Common Cold」という気の利いたものである。

 一般的な風邪、common cold というものは医学部ではほとんど講義されない。少なくとも僕の時代ではそうだった。今はどうか知らないが、僕の患者さんの話を聞いてもあまり変わって無いような気がする。なぜなら大学病院の医者は風邪の患者さんが来ても通り一遍の薬しか出さないから。開業して風邪の患者さんがワンサと来てからいろいろ工夫するようになる。

 風邪に対する医学書というのもないなぁ。インフルエンザや肺炎はごまんとあるが、一般的な風邪、ライノウイルスが中心の、1週間以内に完治することの多い風邪というものに対しては、系統だった学問というのはないようです。一般的な医学雑誌でまれに特集されるくらいかな。

 で「かぜの科学」は、サイエンスライターらしい切り口で(実際に風邪薬の治験などにも参加する)、歴史から文献的な紹介までユーモアを交え、退屈させないで読ませてくれる。

 で結論だが、気になる特効薬は残念ながら、ない。予防として有効なのは①手を頻繁に洗う ②顔を触らない、これにつきます。手についたウイルスが(流行っているときは机や本などいたるところにウイルスがいる。それを触って手につく)顔から口に入るので、その経路を断つのが大事。治療として個人的にはかかったかなと思ったら出来るだけ早く(数時間以内に!)NSAIDs(抗炎症剤)を飲んで睡眠時間を長くとると悪化しない感じはあります。この本にも同様のことは書いてあった。

 手を洗うのは大事だなぁ。それも丁寧に洗うこと。石鹸を使い、指の間から爪まで丁寧に時間をかけて洗う。出来れば(公共の場であれば)蛇口も触らない、トイレのドアも肘で開ける、顔を触るのも右利きの人は左を使う方がいいと「かぜの科学」は主張するが、なかなかね。

 手を洗うというのは風邪を意識しているかどうかは別として、人によりかなり個人差があるようだ。ゆっくり手を洗うというのはなかなか上品な習慣のように思える。慌てないで、今までの出来事と自分を振り返りながら丁寧に手を洗う、これはレディの習慣であると書いてあった本を読んだ記憶がある。レディじゃない人も、これからの季節は丁寧に手を洗いましょ。

表紙はなかなか可愛い

 

ヘアー・スタイル スピークス!

 あるストリートワイズに富んだ人が言った。「男の力量、勢いは髪に現れる」。

 髪?なぜだ?でも確かに考えてみると落ち目な気分の時は貧乏くさい貧相な感じの気がする。髪にまで気が回らないだろうなぁ。大体男は、ナルシストな若い男の子はいざ知らず、いいおっさんは僕も含めて自分の顔を見る時間ってかなり少ないのではないか。僕は自信をもって1日1分も無いような気がする。これはいかんね。明日から30分はかけるようにするわ。

 で女性は髪に関してかなり神経質だと思うのだが、上の格言はやはりあてはまるかな。しかし少しモディファイしてもいいような。

 いいですか、「女性の知性は髪に現れる」。

 すっごい反発を買いそうな気がするんですが、でもそうじゃないかなぁ。メテャクチャな運転をしてくれるおばさんの髪型は(怒りに満ちて後ろから運転席の頭を見るに)例外なく、ありえない!誰がするんだあんな髪?という人が多い気がする。また、なんも考えてなさそうな女の子の髪型は、これまたそういう髪型である。

 男性の髪型は仕事の種類にもっとも影響されて、個人の知性は比較的自由な女性と比べて反映しにくい感じがする。自分に関して行き届いている女性はやはり髪型も行き届いているんだな。特に横から見たら耳のあたりに顕著に表れているいる気がします。いや、これは全く私の偏見ですが。

 顔のパーツは変えることが出来ないが、髪はかなりのところまで作ることができる。髪により印象は一変する。女性は先刻ご承知だろうが、センス、ビューティーだけじゃなく知性、こいつですよ、現れるのは。

例えばキャスリン・ビグロー氏、「ハート・ロッカー」の監督ですね。

知的なのは(かなりガッツのあるのも)間違いない。

 

暑いは気のせい?

 お盆も終わりですが、お昼時の暑さはなかなかのものである。僕は非常に暑さに強くて、クーラーをつけて寝たことがなく(この夏でもだ!せいぜい除湿を1時間ほど)、PCいっぱいでかなり熱がこもる診察室でもクーラーをつけていると調子が悪くなるので時々切る。忍耐強いNナースがふと見ると汗をいっぱいかいているので「暑い?」と訊くと、ささやくような声で「暑いです…」と言ったので非常に反省した。

 しかし「心頭滅却すれば火もまた涼し」という諺もある。実は先ごろ『European Journal of Applied Physiology』誌にそれを実証するような結果が発表されていた。この研究では、男性の自転車競技選手7名に固定した自転車を用いて30分のタイム・トライアルを行わせた。このとき研究結果を大きく左右したのは、テスト環境の実際の温度ではなく、被験者に見えるように表示されていた温度だったというのだ。

 3つの試験が行われた。まずは室温を摂氏約21.8度に設定した試験。2つめの「暑熱」試験では室温を約31.4度に設定。そして最後の「虚偽」試験では、表示室温は26.0度だったが、実際の室温は約31.6度と、3つの試験中で最も高温に設定された。

 試験はランダムに実施され、7名の被験者は全員、3つの試験をすべて受けた。その結果、約21.8度での成績は平均約16.63kmで、暑熱試験の成績(同約15.88km)を上回った。しかし虚偽試験は、他の2つよりもさらによい成績(同約16.74km)を記録した。

 また、被験者がこれらの自転車運動で発揮した平均パワーも、虚偽試験(184.4ワット)が暑熱試験(168.1ワット)を上回った。約21.8度での試験と虚偽試験は、実施時の室温が後者は10度近く高かったにもかかわらず、発揮されたパワーに大きな差はなかった。

 過酷な条件下であっても、温度の表示といった視覚的な刺激だけで運動パフォーマンスに直接的な影響を与える可能性があるということが示されたのである。

 なかなか興味深い。プラセボ効果という、実際に効果がない薬物でも効果があると信じていればそれなりに有意の効果を示すという現象は医者ならだれでも知っている。言い換えてみれば、心理的な作用は十分身体的パフォーマンスに影響を与えるということであり、この実験もそれを証明したということだ。

 「暑い、暑いっていうな!」と怒る人がときどきいるが、暑いという言葉を聞いているともっと暑くなってくるからだろう。「いやー、いいお気温で」と言ってる方がいいな。やせ我慢も意味がある。まっ、僕は単に鈍いだけだけどね。

 でも診察室はちゃんとクーラーをつけていることにする。みんなのためね。

ビッグ・ボーイの危機

 「あっ、サボテンの先が黒くなっている!」。今まで5年以上苦楽を共にし、30㎝のチビから今では2m近いビッグ・ボーイに成長したサボテンの先が腐食したように黒くなっている。ついこの間までつやつやした若芽の薄緑色だった部分の先に幅1㎝ほどの黒い異常が。

診察室にいるビッグ・ボーイ

 

 植木業者さんに診ていただいて、半分くらいの高さのところから切ることになった。大変残念。確かにこのままだと天井についてしまうのでどうしようか迷っていたところではあった。その気配を察したか。

 植物、特にサボテンは喋るのだという話が昔あった。意志があるのである。「プラントロン」という機械があり、植物の葉に電極を取り付けて電位を測定して音声信号化するもので、植物の環境に対する反応を反映するらしい。そこで聞き取れるのは植物とそこにいる人間との関係性を表現しているようだということ。

 「プラントロン」があればどう言うかな。うーむ、今まで元気だったからほりっ放しにしていたのが悪かったか。反省。スタッフのみんなはちゃんと愛情込めて世話をしてくれていたのだが。ちゃんといつも僕は見ていたんだよ。愛情表現が乏しかったのが悪かったかなー。

 手術がすんだら毎日ちゃんと声をかけてナゼナゼしてあげよう。愛情表現はオーバーにしよう。サボテンに対してだけじゃなくって。そして「レオン」のように、逃亡することになってもちゃんと連れて行くからね。

 

嘘みたいな本当の話

ついこの間、用事があって車で初めての道を走っていた。お昼前で腹ごしらえをしなくちゃなと思い、ちょっとよさそうな看板があったのでそこに入ることにした。

脇道を入って少し行くと、大きな駐車場があってきれいなお屋敷風の店があった。「10歳以下の子供さんはご遠慮お願いします」と書いてあって、これは良さそうじゃないのと期待が膨らむ。中の作りは高級感がありセンスもあって予想よりかなりいい。なにかスピリットが漂っているのだ。店員さんも合格。鄙にはまれないいセンスだと思い、テーブルの上においてあった紹介パンフを見る。かなり手広くやっておられるのだが何かポリシーが感じられる。提供されるものの素材もそうだが、利益だけでなくもっと大きいものを求めているような。どこがやっているんだろう?

見覚えのある会社名を見つけた。・・・?これは昔仲の良かったガールフレンドの実家じゃないかな?

お伺いしたこともあるのだ。社長さんの名字を見て確信に変わる。うーむ、何たる偶然。「お父さんにはお会いしたことなかったけど頑張っておられるんだ」と少し感慨に耽る。いろいろ見ているうちに、地域の障害者の方を率先して雇用されているのが判った。

文章を読んでいくと「・・・私たちは障害のある方々を敬意を込めて貴世満さんと呼んでいます。高貴な心が世の中に満ちるように・・・」

キヨミツ?これは僕の名前じゃなかろかね?漢字は違うけど・・・・

 

鳥肌が立ちました。偶然とはいえね。こんなことがあるんだ。


備前清光という刀。関係ないですけど。