当たり前の話だがやたら早く時間が過ぎる。先週は何をしていたんだっけ…? 会食が多かったんだ。
月曜日、抗加齢医学的検査の一つ、遺伝子検査「ジェノマーカー」をお願いしているG and G社のTさんが福島から来阪される。本社が福島なのである。仕事柄アイソトープを扱う資格もお持ちのTさんは放射線にも詳しく、この原発事故において、政府、東電、メディアの放射線被害の発表、報道がいかに遅く、適格性を欠くか、技術者の精密な頭で判断しホットに憤りを訴えられていた。
マスメディアの報道は公平でも正確でもない。きわめて何かの意思が加えられたものである。そんなことは前からわかっているが溜息がでる。真実を知るには頭を使わなくてはならない。ボーとしていてはだめなのである。Tさん、頑張ってください、応援してます。
週の中盤もいろいろあって土曜日は、城東区の盟友N先生と僕が世話人をしている勉強会が3時から。済生会野江病院、糖尿病内分泌科の部長であり京都大学の臨床教授でもある安田浩一郎先生に新しい糖尿病薬DPP4阻害薬を中心に講演してもらう。この会は恥ずかしがらずに何でも質問する、演者は気を悪くせずなんでも答えるという規約があり(まぁ別にそれがためという訳でもないですが)、質問も多くお話は非常にためになり、いい会であったと思う。安田先生、のってますね!
この会は今回が10回目で、開業医が自主的にはじめた会がこんなに続くことは珍しい。お手伝いをしていただいているN社のご厚意とともに、忙しい中向学心をもって参加してくださる先生方に感謝。終わってからN先生と会の今後についてお話しする。なかなかいいアイデアが出たのでもう少し練ってから諸方面にあたることにする。N先生のいつもながらの実直な人柄に感銘を受ける。
時間もないし、本来こんなことはしなくてもいいことなのになぜ手を出してしまうのか?自問するが性格なんだなぁ、そういうしかない。決められた仕事だけをしてあとは自分の趣味に生きるという感じの人生には縁がない。つまんないじゃない。アメリカの有名なニュースキャスター氏(名前は失念した)が「俺は年をとってヨットの上やゴルフ場のグリーンの上で死にたいとは思わない。このデスクの上で突っ伏して死ねたら本望だ」と言っていたが、僕も気持ちを同じくするものである。
午後6時半から神戸で大学病院時代のボス、現済生会中津病院院長の川嶋先生を囲む定例会。年に2回、もう10年以上続いている。もともと動物実験グループで、メンバーは大体いつも7,8人集まる。僕は在宅でかなり危険な状態の患者さんがおり、いつ呼び出されるかわからないのでノンアルコールである。それでもおいしくフレンチをいただく。2次会のバーもソフトドリンクである。以前ならフラストレーションがたまったが今はむしろホッとする。あまりアルコールは飲みたいと思わない。素面だと酔うというのは結構みっともないわね、と思います。皆さんお元気でした。
帰りは車でK先生を送る。家が僕とほとんど離れていないのである。歩いて3分。彼は神戸市医師会の理事として超多忙である。1か月に20回医師会に出務!?。この震災も医師会からの災害派遣医師としてすぐ駆り出されていき、報告書も見せてくれた。もともと熱いタイプであるが最近はよりヒートアップしているようにも見える。
「その情熱はどこから来るわけ?」「うーん、やっぱり好きなんやろなぁ。そうじゃないとでけへんと思う」
人により情熱の向く先は違う。こういうことは誰に論評も出来ないことだ。そして仕事が趣味より上とかそういうものではない。仕事も遊びも等価だと思う。好きなことをやろう。やることに意味がある。男は8の倍数で体調の変化が来るというのは一つの説だが、彼も僕も56だし。
ノンアルコールなのに酔った写真