土曜日は仕事が終わってから、当院のIT関係を一手にお願いしているIさんのオフィスに向かう。今お願いしているスーパーコンピューターの出来具合をチェックしに・・・うそ、僕個人のプリンターが故障し、なおして頂いたので引き取りに行ったのだ。ささやかだなぁ。
土曜日の午後の本町あたりは緑が多くて気持ちがいい。空は薄ボンヤリと空色で、こんな空を見ると子供の頃を思い出してしまう。遊びつかれて汗だらけになってバヤリースオレンジなんかを貰って(ほとんど色つき砂糖水だったよね)飲みながら見上げた昼下がりの空の色。なんとなく楽しい時間も終わりで心細くなるような。けれどやはり未来に何の翳りもないような初夏の空。
思えば遠くへ来てしまったものである。
土曜日の患者さんで、長野に森林浴をしに行ったら取材に来ていた韓国のテレビにつかまって、ちょっとした実験に参加したという人がいた。
森林浴の効果を検証というテーマで、お友達の方と一緒に血圧や唾液中のコーチゾール(ストレスの指標である)なんかを測定して、6時間森林を散歩した後もう一度測定したとのこと。
「で、コーチゾールはどうだったんですか?」
「それがねー、本当に5分の1くらいに下がっていたんですよ。もうびっくり。やっぱり私は都会はダメなのかなーと思いましたよ」
彼女は本当にストレスが原因と思われる不整脈で悩んでいたのだが、旅行中は全然出なかった故。
森林浴は確かに効果があるだろう。しかしささやかでも都会にも緑はある。心の持ちようで自然を楽しみたいものだ。確かに環境は厳しいが。自分の心の中に大きな自然をもつ。周りに流されない。
まだ彼女も不整脈は出ていないようである。
月も愛でちゃおう。