エンゲル係数というのがあります。家計に対して食費がどれくらいを占めているかという割合で、大食らいの思春期の子供なんかがいると跳ね上がる。昔高度成長期時代は我が家のエンゲル係数なんて話題がよくあったもんですが、昨今のダイエットブームで、もうこんな指標もあることさえ忘れられているような。
大阪の天王寺動物園でエンゲル係数を跳ね上げている動物は何か?
象?ライオン?ひょっとするとカバだったりして・・・とか思うでしょう。正解はなんと!コアラです。6匹いるコアラの年間の食費はなんと9400万!!1匹1500万円以上!日本人の平均年収では養えまへん。動物園にいる他の動物の全部の食費を合わせたより多い。
そんなに食ってるようには見えん。そのとおり。コアラが食べるのはユーカリの新芽なのですが、これが日本には自生していない。故に7箇所の農園(沖縄とか関西に点在。台風でダメになったりしないようにリスクを分散しているわけだ)に委託して栽培している。しかもコアラは母親と同じ種類のユーカリ(何十種類もある)しか食べないため、6匹各々に調整するためよけいコストがかかる。
この費用は何とかならんか?と市で問題になっているそうですが、栽培費用は今まで何度も抑えられており、現在がぎりぎりのところだそうです。コアラには何の罪もない。むしろいい迷惑です。食費を抑えろという声に飼育係のおっちゃんは「死ねということですがな!」と声を荒げられておられました。お気持ちはもっともです。
僕は何を言いたいのかな?ニュースで1回見てびっくりしたのでご紹介したのですが、この解決策に興味があるのです。視点を変えればどこにでもありそうな問題で。あなたが園長ならどうする?
どこかに差し上げて匹数を減らす(しかしコアラを飼育しているどの動物園も飼育費で悩んでいるらしい)
オーストラリアに帰っていただき別の安上がりのスターを捜す(情けない)
ユーカリに変わる別の飼料を開発(こっちの方が金がかかりそうだ、うまくいけば大コアラ園も夢でないが)
危機を訴えコアラ基金を募る(どれだけ集まるか?)
このままずるずる(ありそう)
うーむ・・・
何とかしてけれっ!