僕は内科の外来をほぼ毎日やっているわけだが、開業する前はこんなこととても出来ないと思っていた。それでも開業するのだから恐ろしいものだが、実際外来というのはかなりプレッシャーなのである。勤務医の時はせいぜい週に2度くらいだったから何とかできようが、毎日!ご冗談でしょう・・・
① 自分で時間のコントロールが出来ない、これで終わりって出来ないのである、実際に待ってられるのだから。
② 来る人来る人問題の解決を求めていて、決められた時間内でそれなりの解決策を示さなくてはならない。
③ しかも多くは楽しい話題ではなく、熱心になればなるほど深みにはまっていく。
④ 目の前の患者さんだけでなく同時に複数のことをこなさなくてはならない。「在宅の患者さんからこういう電話が・・・」「・・・からどうしますかと連絡が入ってます」「どうしたらいいかと待ってられます」患者さんの待ち時間が多いとそれも気になる、待合から子供さんの泣き声が聞こえてくると見に行ってもらう・・・。
⑤ 基本は楽しいご報告ではない。それを日によって違うけど100人内外連続してお会いする。やったことのある人はわかると思うけど、多くの人と続けて喋るというのはそれ自体疲れる作業なのである。しかも終わる時間がわからない。多くは終わる5分前に急にカルテがどさっと積み重なるのである。なんでー・・・。
で、終わるとかなり疲れるのだが、あまりそうでもない日もある。むしろ僕の場合前に比べ段々元気になってきているようで、これは単に慣れの問題ではないようである。疲労というのは肉体的なものと精神的なものがあり、外来で患者さんを診ていてもダメージが大きいのは精神的なほうだ。僕の疲れもそれに起因する。精神的に疲労する、その疲労物質は何だ?勿論乳酸じゃないな(これが肉体的な疲労物質というのも最近は否定的)。それが判れば最近元気な理由がわかるかも。
で、調べてみるとやはりセロトニンなのである。やっぱりそうだったかセロ君、君じゃないかと思っていたよ。交感神経過緊張というのもかんでいそうだけどメインはセロ君ね。
脳内のセロトニン不足はうつ病に関係しているというのはよく知られている。それ以外にも慢性疲労症候群でもセロトニン神経の異常が報告されていて、強い疲労感をきたすのはセロトニンの不足が主因らしい(他にも説はある)。
ではセロトニンを増やすにはどうするか。寝ていてもセロトニンは増えない。短時間の午睡で疲労感が取れるのは別の因子による?セロトニンを増やすのは、いちいち理由を書くと長くなるが、バナナを食べて、覚醒してニコニコしながら、リズミックな反復運動とお経のような腹式呼吸で意味のない言葉を延々と音読するというのがいいらしい。できそうでしょ?
実は僕は外来で近いことをやってるので疲れが少ないかもと気がついた。何をしているのか? 想像してくれたまえ。これは秘密である。
この方です。