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スーツケース3個

 全身が痛い。スゲー痛い。今日一日肉体労働をした。まっ、ブルーカラーだから当然であるが(医者がブルーカラーというのは医者の世界においては誰も疑うことのない一般常識である)。

 診療所が移転するのであるが、移転先が僕の実家であり母親が現在居住しているところである。立て替えるため解体しなくてはならないのだが、そのためには荷物整理をしなくてはならない。母が50年住んだその生活の灰汁というか、いるもの(5%)いらないもの(95%)本当に山のようにある物品を今週末までに整理しなくてはならぬ。

 仕分けし、ゴミをつくり、いるものを箱に詰め、よいしょと運ぶ。その繰り返しである。スタッフを含め数人がほとんど休みなく働く。それでもあとからあとから出てくるのである。

 物はいらないなーというのをしみじみ思う。本当に必要なものというのは驚くぐらい少ないのである。物はすぐ処分、もしくは使い倒す。これはいつか要るかも、というのは永遠に使わないのである。

 引っ越すとなったら荷物はせいぜい大型のスーツケース3個。これぐらいでいいだろう。僕の場合本とCDが嵩張るかも知れないが、音楽はiPodに、本も生涯を通じて読み返したいのは30冊もないか、となるとそんなもんだ。あとは思い出だけで十分である。

 身軽になって街に出よう。なんでも肥満は罪なのだ。

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1個がすごくでかかったりして・・・

 

スピ−ド!

 金城一紀を読んでいる。「SPEED」。彼には珍しく女子高校生が主人公である。おもしろいでー。だいぶ前に買ったのだがなんとなく出だしが気に入らなくて読んでなかった。恒例の入浴本を探している時ふと気になって読み始めたのだが面白いのなんの。

 考えてみると僕は金城一紀がかなり好きだ。彼の著書一覧を見るとなんと全部読んでいたのだった。最初に読んだのは直木賞を取った「GO」だ。これは本当に面白かった。痛快。金城一紀はコリアン・ジャパニーズだが、主人公も同様。本当にカッコよろしい。

 「フライ・ダディ・フライ」は昨年映画にもなったが、これに出てくるメンバーが「SPEED」にも登場する。彼の作品は登場人物が重なることが多く、ちょっと毛色の違う短編集にも、あれっ、どこかで見たやつが、というのがよく登場する。みんなとてもイカシた高校生達である。

 だいたい僕は学園物というか、学生が主人公の本が好きだ。一時そんなのばかり読み漁っていた時がある。なんでだ?行動の規範が欲でないからだな、多分。これが僕をリフレッシュするのだ。べつにそんな欲ばかりの人と普段付き合っているわけじゃないけどね。

 彼の作品の高校生達はソウルフルである。これだよ。いま自分でなぜ僕が金城一紀が好きかわかった。これが僕の求めているものなのだ。

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いいです!

 

タバコで痩せる?

 禁煙外来をしているが、タバコは本当に止めにくい人にとっては止められないものなのだなぁと感慨を抱く。今タバコのいい話は皆無と言ってよく、それでも吸う人は本当に勇気あるチャレンジャーじゃん!と思うのですが。

 僕の禁煙外来においては特に女性の成績が悪く、男性がほとんど成功するのに比べ女性は半分くらいである。最初の印象から気迫が違います。で、女性の一つの言い訳に「タバコ止めると肥えるでしょう?」というのがある。これは事実ではあるのだが、それについて興味ある報告がニューウエールズ大学とメルボルン大学から発表された。

 タバコは筋肉の再生を損ない筋肉量を減少させる(アメリカ生理学会誌2003年)という報告はあったのだが、新しく2つの大学からのレポートでは、痩せるのは筋肉量が落ちるためで脂肪量、特に内臓脂肪量は変わらずむしろ増大させるとの事。喫煙はメタボリック症候群に有意に多いという報告もあったな、確か。

 タバコで痩せたというのは脂肪が減ったのではなく筋肉量が落ちていたのである。喫煙で骨量も減少する。心肺機能も落ちる。なんと不健康な痩せ方であろうか!

 太るからタバコを止めるのはいやなのよ・・・と言っていたそこのおねえちゃん、かなり・やばいよ。不健康な痩せ方は見ていても決して美しくない。ちゃんと食べ、運動をして痩せようではないか。アスリートのようにちゃんと筋肉のついたスリムな身体が一番美しい。ノーペイン・ノーゲインなのである。

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その気があれば必ずできる!

医者の不養生

 新年明けて外来開始3日目。まだバリバリやる気にあふれている・・・というか肩の辺りに早くも疲労の影あり。
昼休み、ぼーとして新しく来た「日経メディカル」をパラパラすると<医者は不養生>とのタイトルが目に飛び込む。副題は<過労、ストレス、健康軽視が心身むしばむ>である。

 おお、俺の記事が・・・

 841人の医者へのアンケート結果。「あなたは不養生ですか?」77.8%がイエス。その7割が運動不足で、精神的に不健康だと思うのはなんと55%。
 「自分はひょっとしたらうつ病ではないかといつも思いながら生活している」(50代、内科、診療所開業医)・・・俺か?いやいやいや(松ちゃん風に)、しかし身につまされる。

 「医者なので仕事を休めないと思いますか?」66%が強くそう思う。28%がそう思う。
 そうだよなー、アキレス腱切って手術した時も休んだのは手術当日だけで(しかも定休日)翌日から外来したもんな。今でも痛いのはあれが悪かったんじゃ・・・と頭を掠める。

 「仕事にストレスを感じますか」80%以上がイエス。一般的アンケートでは60%位らしい。感じない奴はいないだろ、と思う。

 アメリカ、カナダ、イギリスでは医師会が医者の健康相談の電話センターを設置していると記事にあった。アンケートでは仕事を休めないでいける医者専用の病院を作って欲しいなんてのもあったぞ。なんかこういう記事を読んでいるとますます疲れてきた。

 まず自分が健康であることが基本だろ。
 その最低ラインを守るために優先順位を考える。今は結構滅茶苦茶だがその整理から始めることにする。と言ってもねー・・・

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ひぇー

 

仕事始め

 新年初仕事が始まりました。例年最初の日は患者さんの出足もスローなのですが今年は思っていたより多くの方が来院され、風邪がはやっているせいか初診の患者さんも多く結構忙しい感じがしました。まだ4日なのに律儀に来院される慢性疾患の患者さんを拝見していると、本当に真摯に対応しなければいけないと襟を正したくなるような気持ちになります。

 まだまだ未熟ですが今年一年頑張って勉強し、皆様のご期待に少しでも応えるよう頑張りたいと思います。よろしくご指導、ご鞭撻のほど、お願い申し上げます。

海辺のカフカ

 年末、新年と、時間があるようでもあり忙しいようでもあるような特殊な日々で「海辺のカフカ」を読みました。最もノーベル賞に近い日本作家である村上春樹氏の、おぉ!今確かめるともう3年も前に発刊されている!本です。彼は僕のモスト・フェバリットな作家の一人であったのですが、ここ4.5年はなんとなく遠ざかっていました。しかし短編集「東京奇譚」でやっぱりすごくいいじゃないのと思い、エッセイである「走ることについて語るときに僕の語ること」で完全に再びLOVEとなりました。

 で文庫本にもなってるしボリュームもあるしという訳で、まとまった休みのこのときに読むのは最適と前から気になっていたカフカなのですが、実はさっき読み終わったばかりで感想がでてこない。・・・でもね、すごくいいです。彼のモチーフとして世の中に理不尽に現れる邪悪なものに対して傷つきやすい人間が戦いを挑むというのがありますが今回もそれで、相当傷つきながらもラストに希望を感じるのが彼の長編の好きなところです。

 文庫本で1000ページ以上もありますが、途中から読むのを中断するのが苦痛となり、残っているページがまだあるのが嬉しいという久々の感覚(覚えている最近は村上龍氏の「半島を出でよ」か)を覚えました。いったいどうなるんだろうというこのワクワク感!謎に満ちた話です。いろいろ考えさせられることも満載で、思い出は生きていく糧となるとか、教養は人間を変えるとか、そして最終的に、タフに生き続けろ!というメッセージが今残っているのですが、きっと読みかえすとまたまったく違ったところが強く印象に残るだろうという予感、というか確信があります。

 新年に読み終わったことだし、もう一度多くの謎、メッセージを考えながら読み返し、今年の自分の判断の一つの糧にしたいなと思います。まあそれだけ惚れ込んでいるってことだな。こんな本に出会うと、本が好きでよかったなと思います。きっとネットでもいろいろ書いている人が多いだろうから(ネット上に寄せられた感想や意見をまとめた「少年カフカ」だったっけ、という本も在ったはずです)少し調べてみようと思います。

 P.S.この本を中心に語ったサイトがあり、そこに村上春樹氏が寄せた言葉がありました。「本は自分の内部の凍った海を打ち砕く斧でなければいけない」

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外国にもファン多し

明けましておめでとう!

 皆様、明けましておめでとう御座います。

 昨年末からブログも書かず、完全に仕事から離れた生活をしていました。やはりこういうのは大事です。日頃あまり考えないことを考えるようになる。また4日から仕事が始まりますが、バック・ツー・ビジネス、再び仕事に戻るというのではなく、自分の仕事に対して今までとは違った意識を持って取り組みたいと思います。仕事に対して自分が持っている感覚、イメージを全く変えて臨みたい。そうすることで仕事の内容も変わると考えます。これが今年の抱負でしょうか。

 仕事だけでなく自分自身も、いつもと同じ僕ではなく大幅モデルチェンジ!勿論内容の話です。外観も少し変われば面白いですが。固まってしまうのではなくまだまだ変貌していきたいと思います。

 まずは新年のご挨拶まで。今年1年が皆様にとって最良の年であることを心より祈っております。

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定番。一、富士。

ノールーム・フォー・スクェアズ!

 年末ですが全くそういう実感がない。年々そういう感じが強くなり、カレンダーをボーと見ていて「わっ!」と驚くのですが、これは気温のせいでしょうか?しかし患者さんは年末進行でお休みが続くため風邪薬を念のため下さいとか、今まであまり来られなかった方が急に思い立って来院されるなど、まあともかく忙しいです。

 他の雑用もとりあえず今年中にというわけで山と押し寄せてきて昼休みもほとんどない。うー、疲れるというわけで、最近のカーオーディオはジャズがかかりっぱなしです。僕の場合、疲れてる、元気を出したい、でも疲れきっているのではなく叩けばビンビン反応できるくらいの余力はあるでー、という時にファンキーなジャズがぴったりくる。何でかわかりましぇん。全然駄目な時はハードロックです。焼け石に水的にガンガンかける。で全く反応せず。

 最近かかりっぱなしなのはリー・モーガンの「サイドワインダー」です。かっこいいよなー、これ。標題曲のテーマはブルーノートの代表みたいな感じで流行りましたが、今聴いてもやたら新鮮。精神がピコピコ踊りだすのがわかります。他の曲もはずれなし。リー・モーガンってマイルスなんかと比べると、ちょっとポピュラー過ぎるんじゃない?という感じで評価が低いと僕は思ってたんですが、イヤー、そんなことはない。ブリリアントな才能だと思います。人気のある人ってやはりそれだけのことはある。

 ここら辺のジャズは古びません。インプロビゼーションというかアドリブでおすジャズはフレーズが新鮮で、流行りすたりじゃなくその人間性、音楽性が出るので時代が関係しにくい気がします。

 特にブルーノート・レーベルはいかしてるよなー。同レーベルのハンク・モブレーのアルバムに「No Room For Squares」というのがありますが、そのまんま。人生はこういきたい。訳すと「野暮の居場所はないよ」でしょうか。

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Wow!!

 

同時進行主義

 京大の山中信弥教授はスターである。iPS細胞を発明し、今日本でノーベル賞に最も近い、というか世界の中でも限りなく近い男だ。この前高校の同級生たちとゴルフに行ったとき、その中の一人が「あの山中教授ておるやろ。あいつ僕等の10期位下のやつらしいで。柔道部で熱心にやってたし、すごい素直でええ奴やって話や」と言った。ぎょえー、そうなのか。素晴らしいことであると思っていたら、今日ふと目に付いた雑誌が彼の小さな特集をやっていた。

 その中で彼のスタイルとして、仕事で遅くなっても1時間半かけて必ず家に帰る(泊り込む研究者は多い)、ジョギングやボクササイズを定期的にやっていて飲みにもいく。実験は人より何倍もやっていたが時間をかけるのではなく計画を立てて複数の計画を同時並行で進めた。

 その一点集中でなく複数同時進行のスタイルは高校教育の賜物だと書かれていた。「スーパースターになれ」と言われ、勉強だけでなく運動や学園祭などいろいろな活動に力を入れていたと。確かに勉強だけすんな、何でもやれという姿勢で、ともかく生徒の自主性尊重だったな。僕も「スーパースターになれ」とは全く言われなかったが、何々はするなとは全く言われなかったと思います。そして今の自分お仕事のスタイルに確かに反映しているかなという気もします。

 スタッフに朝礼の時「仕事だけでなく他のことを大いにやってほしい。趣味の世界でもお金が取れるぐらいになればいい。300時間をかければものになると言われているよ」といった話をしたことがある。他の引き出しを増やすことは間違いなく仕事でも内容を深める。山中教授もどんなに忙しくなっても仕事だけというスタイルはとらないだろう。

 1点豪華ではなく数点豪華をめざそう。

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忙しいと思いますがご自愛のほどを

夜をぶっ飛ばせ!

 暖かでしたねー。日中もかなりでしたが、夜になっても気温は高く、車で移動している時確認したら10℃でした。実は最近ついに!ゴルフを習いだしたのです。いや、今までやっていたことは何だったのだろうと思いながら火照った体で(1時間弱振り回していただけですが)乗っていたら暑い、暑い。ついに屋根を開けてオープンです。ここ4年、最も年末に近い夜のオープン。だけど全然寒くない。

 久しぶりにオープンにすると、なんと解放的なのだろうと眼が覚めるような気がしました。冬の冷気と木の香りが鼻腔に直接入ってくる。空気が流れていくのが判る。気分スッキリ。やはりこのために作られた車だなーと思います。もともと冬でもオープンに出来るようにシートにもヒーターがついています。よし、なんと言われようとやるぞ!

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全く何かわかりませんが、フロントガラスを通して見える信号と屋根がないから見える街灯

おまけ①ある女性作家が書いた短編集を読んでいたら、わがままで自分勝手な男が沢山出てきました。僕とメンタリティが同じなので、そうだよなー、男ってこうだよなーと思って読んでいたのですが、彼らの年齢が20代後半かせいぜい30代前半なのに気がつく。「うーむ」。いや、何が言いたいわけではありません。年の瀬は反省する季節・・アーメン。

おまけ②国民的行事のM-1ですが、なかなか興味深い結果でしたね。たしかにサンドイッチマンが1番面白かったですが、彼らは漫才界全体の起爆力にはなりにくい感じです。変化の仕方で大化けするかもしれませんが。キングコングは後がないのを言いすぎ。個人的にはトータルテンボスが性格よさそうで一番好きです。