カテゴリー別アーカイブ: 日記

武蔵見参

 診察室に宮本武蔵さんがやってきました。

 「どうしました?」「イヤー、鼻水が止まらなくて。花粉症かなー?」「誰かの恨みじゃないですか?」なんてことを話すわけがない。彼は「井上雄彦:最後のマンガ展 重版http://www.suntory.co.jp/culture/smt/gallery/」からここへやって来たのである。同じ絵は会場のエントランスに巨大な壁画として存在する。すごい存在感。

 実は僕は「バガボンド」は読んだことがない。井上雄彦氏の「スラムダンク」「リアル」は最も愛するストーリーであるのだが。それだけにどんな印象を持つか楽しみだった。受けた印象はやはり井上雄彦!深く柔らかい。

 東京、熊本に続く巡回展だけど、大阪に住んでいるのだったら義務。普通の展覧会と違うぞ、当たり前だけど。3月14日まで。ドント・ミス・イット!

 彼は診察室の上から僕を見下ろしている。その妖気が僕にも移りますように。そうなったらちょっと困る気もするが。

ライトが写りこんでいるのは許してくれぃ!

あの人、いくつ?

 ぼくはあんまりテレビを見ません。視聴割合はスポーツ中継65%、ニュース35%という感じです。で今日の日曜日はじつは結構見ました。オリンピック、そしてサッカー日韓戦。

 今日は日本の日じゃなかったみたいですね。まぁそういう時もあるさ。

 上村愛子さん、惜しかったですね。彼女はオリンピックのたびに順位が上がっていますが、次回出ればメダルだよ。なんとなく引退か、というムードがしていますが、そんな雰囲気を打ち破って平気で次も出て、えー!と思わすメダルを是非取って欲しい。

 サッカー日本代表、大丈夫か・・・!?めっちゃ、ちぐはぐだぞ。うーん・・・。

 しかし今日感じたのですが、選手の名前が出るたびに、なんで毎回年齢を出すのかな?

 上村愛子(30)って、なんで毎回出す必要があるのか?ほんとにびっくりするぜ。(30)って名前の一部なのか。あきれるぜ。サッカーでも岡田監督(53)ってなんだよ?関係あるのか?

 別に外国がえらいとかいうんじゃないけど、むこうの中継でそんなの見たことない気がします。何故かくも我々は年齢を気にするのか(私も自分のことは否定しませんよ。まぁ今日の上村愛子(30)連発はひどいと思ったけど)?初めての人に会ったら「あの人いくつ?」というのはとてもよく出る話題である。これは年齢を比較の1つの基準にしているわけだな。大体この年齢だとこれくらい・・・外観とか地位とか。漠然と自分や自分の知っている人と比較している・・・?

 つまらねぇ!つまんないぜ、年齢を気にするなんて。年相応、という言葉があるから、そしてそれが昔から道徳や美意識の模範のような感じであるから気にするのか。それって差別だぞ。エージズムといって年齢で人を差別するという意味の言葉が英語にはあります。ちょっとこいつも考えていいんでないかい、我々も。

 若くしてジジイのような覇気のやつもいれば、どう見ても少年だが年齢は40という人もいる。人は(そして健康度は)実年齢でなく見た目に比例というのはかなり認められている説である。好きなようにやればいいのだ。年齢でなく中身、正味。

 僕はもう人の年齢をきいたりしないようにしよう。だからさ、僕にも尋ねるなよー、いいね。

もう一回、やりましょう

キャリー・オーバー

 えらい雨である。風!嵐じゃなか?

 これであとは春になるのであればあきらめもするが、まだちょっと早いしなー。

 といって引き篭もっているわけにはいかない。愛犬のウンチ係という僕に課せられた重要任務を遂行すべく夜のように暗い外に出る。雨の散歩はあんまり苦手じゃない。それなりに準備すれば(ゴルフ用のレインウエアを着込み、軍手をし、濡れてもOKの古い靴を履いて、でっかい傘を持つ)普通の散歩だ。

 しかし今日は風が強すぎる。ウンチを拾ってるうちに傘は飛びそうになる、愛犬は走り回る、眼鏡は曇る、まあ雨の散歩の醍醐味を満喫する。こういうのは帰ったときが嬉しい。大変な仕事を成し遂げた充実感(単純だなぁー)!コーヒーもいつもの2倍はかるくうまいぞ。

 しかし思うのだが、せっかくの祭日にこの天気はないだろう!!祭日に12時間以上雨が降った場合は翌日にキャリー・オーバーする。梅雨だったら1週間連休も夢じゃないぞ。どうや、この提案。民主党さん、どう?まっ、不謹慎な提案は止めとこう。

 

はよ帰ろーぜ

タフに頭を使う

 今日は日曜日。

 いつもなら無為に過ごすのだが今日は前からやりたかったことをした。なに、大層に言うほどのことではなくDVDを2本見ただけなのですが。

 1本は「紳竜の研究」。漫才の紳助竜介のDVDですが、この中に入っている島田紳助氏が2007年にNSC(吉本芸能学院)で2時間にわたってした講演、どうすれば売れる芸人になれるかという内容ですが、これがある方の勧めで是非見るようにと。今更僕が芸人になれるわけもなく、これがあらゆる仕事に応用できるからと。もう1本は「ディア・ドクター」のメイキングDVD。これには西川美和監督の「ディア・ドクターを作った人々」というブックレットがついています。

 結論は2本とも☆☆☆☆☆。見てよかったー、しみじみ。

 感想なのですが、作品として人の目に触れるまでにどれほどの努力が必要か、隠されているものの大きさにしばしボーゼン。へこたれている暇はなく、タフに頭を使って戦略的にやり続けるものだけに神は微笑む。

 おまけの感想は①紳竜の漫才があんなに面白いとは思わなかった(アドリブは全く無いそうです)。今でも十分OK。②美和監督はじめ、タフに働く女性は本当に美しい。

 この2本で意味のある休日でした。へこたれてる暇はないデ、と真剣に反省。

 

社会人になりたい

 朝愛犬と一緒に散歩しているとき、いつも会うおじさんがいます。おじさんも散歩しているのですが、トング(ゴミばさみね)とナイロン袋を持っていてゴミを見つけるとはさんで袋に入れます。そうしてブラブラ歩いて行くのです。「きれい方が気持ちええやん」だそうです。

 クリニックの近くでも、朝自主的に掃除をされている方に出会います。ワンブロックほどの広さを、丁寧にゴミを拾っていかれます。

 僕の患者さんで元警察官のマッチョなおじさん(とおじいさんの間くらいの人)がいます。服の趣味もなんとなく鎖ジャラジャラという感じの、まぁある種の男くささ満載の方なのですが、目の不自由な方をいろいろなところへお連れするボランティアをされています。「結構大変やで」といいながらも楽しそうです。

 社会性とは何か?人間は一人で生きることは出来ない。必ず誰かに頼って生きています。それを還元する気持ちとして社会のために奉仕すること。自分の直接の利益にはならないけど、それをすることで誰かが、みんなが気持ちよくなれることをする。それが社会人だぜと思います。

 目に付いたゴミを拾って捨てる、みんなの机の上のゴチャゴチャをちょっと整理する、汚れていたら拭く、植木が干からびていたら水をあげる、誰もなりたがらないちょっとした会の幹事をする。内田樹教授はこういったことを「雪掻き仕事」といっています。誰かがするやろとほっておいたらいずれ大きなトラブルになる。誰かがやるべきである。そんな時、「あっ、俺やっとくわ」という人が必ず現れて世の中が維持されている。そんな人ばかりだと世の中はうまくまわるだろう。

 僕も社会人になりたい。自分がいい気持ちになることをする、それは実は他人に喜んでもらえることなのだ、と思う。ニュースが政治が自己の利益追求ばかりの此の頃、まともな社会人の方に今日は続けて会ったので思ったことを書きました。

ジェファーソン・エアプレインね

一日雨

 今日は一日雨でした。雨は嫌いじゃないですが冬の冷たい雨は外出する気が失せるのは確かだ、と言いながら愛犬にレインコートを着せて散歩に行く。

 昨日は製薬会社さんの勉強会があり、そこでささやかな発表をしました。僕は前座みたいなもので、住友病院腎臓高血圧内科部長で阪大の臨床教授である阪口勝彦先生がメインです。実は先生は以前僕のクリニックに病診連携(病院とクリニックが患者さんの診断治療において連携する)のことで一度来られたことがあります。お久し振りですということになるのですが、「先生、あのでっかいボールにまだ乗られてるんですか?きれいなクリニックでよく覚えています」と開口一番おっしゃってくださいました。移転した甲斐があるというものです。

 今日の午前中はわりとまともに仕事をする。ネットでアメリカの医学論文を紹介するサイトというのは結構あるのですが、そこで「ネット・サーフィンは脳を活性化する」というのを見つける。ネット・サーフィン(今でもこの言葉は使うのか?)すると高齢者の脳血流や代謝がわずか1週間で増加したという話で、まあよくあるといえばよくある話ですが、ともかく脳機能を保つのは使う!!ことが一番大事。Use it or lose it(使わないとダメになる)で、チェスや楽しみにために文章書くこと、なんてことも書いてありました。やってるじゃん、おれ!ですが、まあブログもご迷惑でも続けよっと。

 お昼、大阪女子マラソンを少し見る。なにかフラットで、みんなマイペースで、淡々としたファイティング・スピリットに欠けたレースに見えました。雨のせいかな。しけってます。

 後、今日はレセプトのチェック・・・と。事務作業は最も得意とするところ(ウソ。僕は好き嫌いのない人間で、と言いかけて、こいつがあると気がついた。だーいきらい)ですが仕方ないねー。

Rainy days and Mondays always get me down なことない

バック・トゥ・タウン

今日は仕事が終わってから会があって梅田に出かけた。

車の窓から見える夜の街は若いビジネスマンが行きかい、きれいな女の子が笑いざわめき、高層ビルに明々とライトが灯って、楽しみに溢れているように見える。

実際はそんなことばかりじゃないのもよく分かっているけど、ああいう生活もやってみたかったなとほんの一瞬思った。

僕の生活は大変シンプルだ。仕事以外で繁華街に出かけることはすごく少なくなった。街より自然。ショーウインドゥより空の雲を愛す。

しかし、そろそろバック・トゥ・タウンか?

愛するCity Lights

 

15年目

 ああ、時間がどんどん過ぎていく!

 先週はなんやかんやで気がつくと翌日になっており、とてもブログを書く時間がありませんでした。昨日の日曜日は朝の早よから産業医(会社などの嘱託医にはこの資格が必要)の講習会があり、1日座っていました。後輩のalfesta君も参加していたので久し振りに喋れてよかったですが。

 この日は阪神大震災から15年目でした。その時僕は香枦園というところに住んでいたのですが、すごい揺れがあって飛び起きたとき、5階の窓から見えた夜明けの芦屋にあがる数箇所の火の手と、目の前の道路に信じられないくらい大きな亀裂が入っていたこと、自転車で勤務先の兵庫医大病院まで向かっていたとき、道路に大きな穴が開いていて自動車が落ちていたこと、病院でトイレが流れないため、病院の前にあった鯉が泳いでいた人口池からみんなでバケツリレーをして水を13階までくみ上げたことなど鮮明に覚えています。本当に戦争(経験したことないけど)のようでした。暖房が入らないためみんなジーンズにセーターでその上から白衣を着て働いていました。1年半くらいは物欲が全く無かった。

 あの地震で人生が変わった人は多いです。僕の心の中にも地震の影響は確実にあります。あまり説明したくないのですが、地震がなかったら開業していたかどうかわからないなぁ。身近な人が亡くなった方の心の傷は簡単には癒えないだろうと思います。心からお悔やみを。

 こういった不幸はこれからも、いつでも起こりえます。その時どうするか。どのような態度をとるべきか。実は考えている。

N.Y.Timesの見出しもLike A Warだった。

サーファー化

 おお、今日もレイドバックした日だったぜ。嬉しい。まぁ単に何もせずゴロゴロしていただけなのですが。

 レイドバックといえば、ブログにコメントを寄せて下さる夏海さんはハワイが好きで、ラッセンの「マウイ・マジック」をお持ちです。これがいい絵なんだなぁ。心がクリアーになってくる。マウイマジックという言葉も、マウイ島に滞在すると運気がよくなってくるという意味のようです。

 サーフィン・ミュージックというジャンルがあり(ハワイアンじゃないよ)、今日も「Thicker than water」というサーフィン・ムービーのサントラ(音楽監督はジャック・ジョンソンだ!)を聴いていたのですが、なんともいえずいい気分になってくる。この絵も神秘的ですが、サーフィン自体も単なるスポーツという枠を超えてライフスタイルとか人生の神秘に直結してくるかのようなパワーを持っているようです。

 伝説的なサーファーのジェリー・ロペスは禅とかヨガに大変造詣が深いし、サーファーには俗世間を超えた哲学者がかなり多い。人生はお金じゃない、ちいせぇちいせぇ、もっと大事なことがあるよということが、自然と戯れているとわいてくるのでしょう。アンチ・勝間です(彼女も立派だと思います)。世の中自体がこちら方面に少しずつ動いている感じがしますが、ぼくもこの方が気持ちがしっくりします。

 実際に波には乗れないでも心はサーファーでいこう。生活をサーファー化しよう。これです。で、どうすんねん?サーファーのイメージを思い起こせばよろしい。できるだけ自然の中に出て行く、タバコはすわない、深酒をしない、自転車に乗る、早寝早起き、スマイルがベースで怒らない、冗談が基本、とかさ。明日からこれでいこうぜー。

マウイマジック!

みんなの幸福

 もう連休も終わりです。

 貧乏性だなぁ、僕は明日も休みなのですが、3連休となると「こんなことしてていいんやろか?」という、3ヶ月間くらい休暇をとっているかのようなゴージャス感に不安になったりして。

 で、何をやったというとこらまた何もしていません。今日は1日中CDを聴きながら本を読んで終わりました。でも満足感はあるなぁ。旅行に行けば幸福で、家でボンヤリしていたら不幸かというと、それは全然そんなことないわけです。普段あまり聴かなかったCDばかり聴いていたのですが、再発見多し。ええじゃないの、と思わず口元が弛む(中島ノブユキ「パッサカイユ」とか菊池成孔の「南米のエリザベステーラー」とか)。昔の雑誌も楽しく有益であった。幸福である。

 幸福は世間の基準にとらわれてはいけない、幸福は究極の自己満足なのである、と森博嗣氏も述べているがその通り。極めて個人的なものなのです。

 言い換えれば自分がどんなに変だと思っても、ある人に取ってはすごく楽しいことかもしれない。赤いパンツを集めるのが好きだという人も(実際に知っている)、遊ぶより政治活動をしている方が燃えるという人も(実際に知っている)、いいじゃないか、幸せならば。というわけで明日も自己満足の時間を作ろう。

幸福な1日が終わりワクワクする明日を待とう