昔大好きだったレコードをCDで聴きたい、これは僕と同世代の方だったらよく判る気持ちだと思います。絶対手に入れたいと思っていた日本のミュージシャンの作品が何枚かあったのですが(結構マイナー、荒木一郎とか宇崎竜童のソロデビュー作とか)、今ではほとんどが手に入るようになっています。
でも一番嬉しかったのは、桑名正博の「フー・アー・ユー」をレンタルショップで見つけたときでした。「あるんやー!」本当に胸がドキドキしました。借りてきて聴き、そして手に入れました。レンタルショップのやつと違って紙ジャケ仕様。宝物です。
これは彼がファニーカンパニーから独立してのソロ第1作。下田逸郎がプロディースしています。下田逸郎の「ナイト・パートナー」というアルバムも今手に入れたいナンバー1ですが、残念ながら製作されていない。この桑名・下田コンビ(曲を一緒に作っている)は僕にとってレノン・マッカートニー、ジャガー・リチャーズ、バカラック・デビッド…もういいいか、などに匹敵しています。
この桑名・下田コンビを熱烈に愛好する人は、かなり少ないが確実に存在します。そしてほぼ100%近く女性です。この二人は死ぬほど(間違いなく)女性におもてになりますが、そんなとこが関係あんのかなー。僕は自分の感性の中にかなり女のところがあるのではと疑っているのですが、それも関係しとるかもしれんね。
この「フー・アー・ユー」は、桑名・下田コンビの特徴であるよくそんだけ女の人の生理が判るね、というタイプの曲とは違ったものがほとんどで、あほな、もてる、若いみずみずしい男のバカな青春満載!というアルバムです。
「夜の海」という一部では異常に有名な曲が入ってます。いいです。あと、どの曲もいいな。桑名正博は大阪のボンボンで、その生き方、キャラ、非常に親近感があります。我が儘でいい加減です。でも性格いい。歌はめっちゃうまいです。
朝っぱらから車で聴くと、もういいや、海でも見に行こうという気になるのでかけないようにしていますが、時々聴きます。
無人島に持っていきたいCD(昔そんなアンケートがよくありました)10枚に確実にはいる、ひょとしたら最初に鞄に入れるCD。でも非常に個人的な思い入れなので、がっかりされるといやだから聴かないでね。