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楽しい入院 術後編

最初に今回の熊本地震で被災された方、現在も余震に苦しまれている方々に、心から応援を申し上げます。何とか耐え忍び、新しい未来を創っていきましょう。

 

で、僕自身はというと、今日は人工股関節置換術後5日目ですが、松葉杖でスタスタを歩いて、さっきもカフェまでコーヒーを買いに行きました。

 

驚異的な回復力ではないか。せっかくお見舞いに来られた方も拍子抜けである。勿論素晴らしく上手に手術をやっていただいたことが一番の理由だが、同日手術の方の状況を鑑みるに僕の体力もなかなか捨てたものではなさそうである。

 

手術が終わりリカバリールームから病棟へ帰るとき、看護師さんから「ご気分はどうですか?」と尋ねられた時は空腹感しか頭になく、「お腹がとてもすいています」と答えたら「こんな元気な人見たことないわ!」と爆笑された時から予想された結果であった。

 

手術当日の晩は全く体を動かせなかったこと、反応熱がバンバン出たことなど、しんどかったなぁ、ありゃー、というのは勿論あるが、なぁーに喉元過ぎれば熱さ忘れるというレベルでございますよ。

 

今まで僕は病気らしい病気はしたことがなく、2日以上にわたる入院は人生初めての経験で、する方からされる方に立場が変わるといろいろ勉強になる。

 

人の体に触るのには非常にソフトタッチでなくてはならない(元気のいい男前の整形外科研修医諸君のタッチの荒いこと、乱暴者である)。入院患者といえども一人前の社会人であるのでプライバシーとかの配慮は大いに必要、特にトイレ関係は細心の注意がいる(わかるけど機械的になりやすいのだな、これが)。慣れてマニュアル化されていることも実はまだまだ改善の余地があるのでは(これは医学的なことに限らず)、等々。

 

僕自身のことに関しては忙しい看護師さんの手間を取らせないように行動する大人の患者なので快適な関係が築け満足しています(と思ってるのはこっちだけかもしれない)。やっぱり深夜帯の看護師さんはナースコールが本当に鳴りっぱなしで気の毒というか、大変で本当に尊敬する。

 

で、目下のところ声を大にして力説したいのは、世の中年以降の男女よ、ぜっーーたい筋トレをしといたほうがいいぞ、ということである。

 

術後の経過もそうだが、検査とか入院生活は結構自分で体を動かさなくてはならないことも多く(関節とかちょっとのことだけど)、これは筋力の少ない状態だとかなり苦痛なんじゃなかろうかという事態にたびたび遭遇した。僕は手術に至るまでに2年ほどちゃんと筋トレをした時期があって、これがかなり助けになっている(アスリートが手術をしても再起できてるのはやはりもともと持ってる資源が違うからだ、というのがよく分かった)。何もしないですぐ手術をしたとしたら苦しまないでスマートだったかもしれないけど、筋トレという人生にとって非常に大事なソリューションを知らないまま過ぎたのではと思うと、やっぱり今でよかったと思うのである。

 

筋トレに関してはこのブログでも再々書いているが、自己流のチョコチョコした奴は駄目である。ちゃんと物の分かったトレーナーについて、栄養管理も含めて、である。そうしないとちゃんとした筋肉なんてまずつかない。

 

そして筋トレの恐ろしいところは最も強力なのはメンタルに効く!!というところなのである。これもやってみなくちゃ分からないな。

 

で筋トレの重要性について認識を強くしたので、退院してからトレーナーのTちゃんと工夫しながら継続していくことになる。楽しみだなぁ。

 

しかしその前に、こんな安楽な生活をしていて(少し運動をし、ご飯を食べて音楽を聴きながら本を読むという繰り返し)社会復帰できるのでしょうか?ちょっと無理な気が・・・。

 

 

 

 

 

 

楽しい入院 手術前日編

ついに入院した。明日手術。午前中に部屋に入り説明を受け、寝るまで特にやることも無い午後2時。ソウル系の甘ったるい音楽を聴き、キンドルにダウンロードしておいた70冊以上の本をどれから読むかとぼんやり考える昼下がり。  ひょっとして天国?  なわけない。

嵐の前の静けさね、きっと。

術後2日目からリハビリが始まる。最初の1週間は痛いです、と術者からくぎを刺される。あー、そうでしょうねー、想像するだけで吐き気がするんですけど。

人工股関節を入れた方の足は4cmくらい長くなったような感じがしばらくします、左右差がすごくあると感じるのでこけないように気を付けて。 ハーイ。

ふーーん、術後どうなるか、だんだん楽しみになってきた。手術経験者の弁によると「片方で10年、両方替えると20年若返ります!」とのこと。いいじゃないかー、40台になるとするとやることをいっぱい考えなあかんな。ウキウキ。

病気を治療するのではなく、能力を上げるための改造と考えると気持ちが上がる。両側替えるともうサイボーグ。しゃべり方も機械っぽく抑揚のない、感情を感じさせないやつでいくかな、氷のように冷たい無慈悲なおっさんというのはどうでしょうか。

ま、お楽しみということで。次回は全く手術は楽ちんでしたと書きたいと思います、希望的観測ですが。

 

 

 

 

 

楽しい入院 準備編

ついに股関節の手術をすることになった。今まで入院したのはアキレス腱を切断した時の1日だけで、3週間の長期入院は初めての経験。前からいつかやらなダメねーと思っていたのだが、人工股関節の耐久性とプライベート、オフィシャルに問題無いかを考えて今が最適と判断したのであった。

痛いのはイヤっス。まるで子供だが、最近の術後コントロールの進歩を期待し、それにどう考えてもお産よりはマシだろうと思う。そう思うと女性は偉大である。俺にはとても務まらない。

手術の10日ほど前に検査入院がある。輸血の為の自己血を取ったりするので実は今日その為に入院した。明日朝には退院です (注:ブログにアップしたのは3日後です)。

病棟の雰囲気は僕が勤務医だった頃と何処も変わんないな。しかし働いていると余り意識しないけど、どこでも病院は暗い!これは良くない。楽しく明るい雰囲気は決して患者さんの気持ちを無視しているわけではなく、むしろ救う。僕のクリニックはあまり医療機関らしくない設えになっているけど、もっとそれを進めた方がいいなと経営者は考える。

ベッドに案内され着替える。Addidas の黒にゴールド3本ラインのシャカパン、New Balance のグレーのTシャツである。どこでワークアウト?バリバリの病人です・・・。色々動くのに杖を使う。普段は使用しないが術後はしばらく使うようなので、ちょっと前から練習している。メチャ楽。歩くスピードが速いし背筋が伸びて視点が上がる。普段思ってるより猫背になってるな、絶対。イカン、イカン。杖は母親のお古だが、魔法使いのように蛇がトグロを巻いて金色のスカルが先端についてるやつが欲しい。片目の黒のアイパッチもあった方がいいな。

昼食が出る。主菜1、副菜2で白米も思ったより多い。僕は普段殆ど白米を食べないのだが、全部美味しくいただく。添えてあったメモには御飯:特大とあった。これでか。・・・・本格的な入院に備えて必要なものをノートに書くことにしているが、何となくオヤツと書き込む。

看護師さんは優しく可愛い。医療関係者の考えてることはわかるので、僕はメチャクチャいい患者さんである。礼儀正しく、手間を取らないように自分で何でもして、上品なジョークを言う。で普段経験しないような世話の焼かれ方をし、自由時間はたっぷりある(だいたいこれもベッドに寝っころがって、お気楽にiPhoneで書いているのだ)。

天国ではないか、ここは、ひょっとして。

(10日後に訪れる過酷な運命を彼はまだ知る由もなかった、と続くんだろうなぁ、多分)

P.S. 実はもう飽きて、翌朝退院して車でクリニックに向かいながら街の景色を見ていると、「シャバに帰ってこれてよかった―」としみじみした。3週間入院だと廃人は間違いないかも。

 

臨終はビーチボーイズと

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好き嫌いは年を経てもあまり変わらず、むかし好きだった音楽は変わらず好きで、それほど好きでなかったミュージシャンをいい歳になって激愛するようになることはあまりない。ところが僕には10代20代にはあまりピンとこなかったけど今はめっちゃええやん!というロックグループが一つある。

それはビーチボーイズ。

いつ頃からかわからないが、ズンダッダズンダッダというお気楽なイントロのカリフォルニアガールを聴くと思わず笑みがこぼれるようになった。山下達郎の影響?

で、そのラブなビーチボーイズが大阪に来るというではないか!中学からのロック友達であるラブ作君が「お前好きやねんやろ、いこか?」ということでかなり前にチケットを取ってくれていて、昨晩ビルボードに行ってきた。

このセリフからも判るように彼はあまり好きでない、というかあまり聴く機会が無かったというべきであろうか。我々がティーンエイジャーの頃は何というかサーフィン?何それ?という感じだったからなぁ、生活の実感に全然リアルでなかったと云えよう。じゃあ今は実感あるのか?と云われるとそりゃ全然無いわけであるが、今までの経験の中にもろサーフィンじゃなくても、その周辺のサニーな感じというか、海とか可愛い女の子とかいうメローな記憶がそれなりに積み重なっており、彼らのサウンドは若々しいそれら、楽しさを惹起するのである。

ビルボードはめっちゃ満員でした。老若男女、始まる前から期待感が充満していて、彼らがあらわれて1曲目のイントロから30曲近くやった最後までネバー・ア・ダルモーメント。年老いて太ったおっさんになっていても、愛嬌満タンで(マイク・ラブ、ブルース・ジョンソンは阪神タイガースのユニフォームをひっかけて登場!)、できればああいうジジイになりたいと思う。声は若々しく、若いメンバーを入れていてもサウンドはビーチボーイズそのまま。

ラブ作君の感想、「最初から最後まで楽しかったコンサートって、今までポールとストーンズやなと思ってたけどこれも入るな!」というのがすべてを物語る。

村上春樹の若い時のエッセイで、死ぬときは陽のサンサンと降り注ぐ浜辺でビールを飲んでいて急に胸がぐっと苦しくなり、遠ざかる意識の中で遠くビーチボーイズが聴こえるというシチュエーションが望ましいというのがあったけど、同意する。

ゴッドファーザーの、花の咲く野原で孫と遊んでいて、その最中に椅子に座りながら急に眠るように絶命するというのも捨てがたいが、いずれにしろアウトドアだな。そしてBGMはビーチボーイズに決まりです。

認知症カフェ、始動!

IMG_6552先週の土曜日に認知症カフェの第1回会合をおこなった。認知症カフェというのは認知症の方やその家族、介護・医療の専門家、地域住民が集い、交流や情報交換を行うカフェのことだ。 最近では、国家戦略(新オレンジプラン)でその普及が推進されている。

デイサービスの利用者さんのご家族を対象に家族会を定期的に開くと、何を皆さんが望まれているかということが分かってくる。認知症の家族を世話することがいかに大変か、同じ経験をしている方々と思いきり話し合いたい、またちょっとした疑問点などを経験のある方に訊ねたい、といったようなことだ。

孤軍奮闘で頑張るご家族および認知症、もしくはその予備軍として悩まれている方の心のうちを吐き出す場があればいいと思っていた。そんな時、認知症カフェという取り組みがあることを知り、ぜひうちの法人でやってみようとTケアマネ、M事務長が中心となって動いてくれたのである。

第1回はまず勉強会ということで、城東区、旭区、生野区から認知症介護のプロであるケアマネや施設の長、地域包括支援センターや区役所の関係者など約20名から貴重な意見をお聞きした。旭区で自主的に認知症カフェをされているSさん、認知症治療のコウノメソッド第1人者であるS先生のレクチャーもあり、次回からどのような形でスタートするか、大いにイメージがつかめた。

認知症やその予備軍の方に来ていただいたらとてもいいのにと思うが、そこが一番難しい。でもまずは始めること、定期的に続けることでアイデアは間違いなく出てくると思うので焦らないでいこう。

素敵な場所を提供していただいたそうそうの杜のAさんに感謝。これからこの発酵薬膳&カフェ カワセミで定期的に開催します。クリニックやデイの掲示、連絡帳、そしてHPで開催日時等広報しますのでご興味のある方はどなたでもご参加を。ご意見もご遠慮なくお待ちしています。

彼女はグッドデザイン

AERAをパラパラ見ていたら「スローなデジにしてくれ」というタイトルで片岡義男氏の記事が出ていた。彼の全著作の電子化が進んでいるという記事。過去の作家と思われていたが「日本語の外へ」という批評集より再評価され、今は刊行も多くあらたな黄金期といえる、ということらしい。タイトルは彼のヒット作「スローなブギにしてくれ」(映画化もされたよな、浅野温子主演、南佳孝の音楽で)をもじってダサいですが、嬉しい記事である。最近Kindleでもちらほら昔の作品が出てきたので早速購入していたのだがそうだったのか・・・。

彼は僕が20代の頃に多大な影響を受けた作家です。同世代の中には結構そういう人が多い。ライフスタイルに影響大で、いい歳をしてバイクの免許を取ったのも彼のせいである。彼が悪い。そしてキャッチ―な言葉の使い方。

本棚から昔の著作を捜すと「彼女はグッドデザイン」という短編集が出てきた。これは彼の著作を全集のような形に編集しなおしたものの1冊で、オリジナルな短編集のタイトルではないけれど、まっ、グッドタイトルね。

あっという間に彼の世界に没入する。

 

・・・何が違うんだろぅ。

 

「あいまいさ」が無いというのに気が付いた。主人公は自分のやりたいこと、やるべきことが分かっていて、他人に左右されない。自分の判断基準でそれをルーズに甘くしない。

だらしなくない、のである。

淋しいとか絶対言わない。自己充実してる。彼が結婚していないのはそのせいじゃないかなと思ったりする。

フォーカスがきっちりあっている、という感じ。よけいなゴタゴタが周りに無い。すっきりとシンプル。主人公がジーンズに白いTシャツが多いのもそういうことか。勿論腹も出てないし。美意識も同じ。

 

考えてみてすっきりした。実は俺は基本的にはそういうのが好きなんか、と。

その割に実生活は全然違うぞ、と。

「彼はグッドデザイン」   こういきたい。   いくよー。

 

 

サタンの友達

Lucifer's_friend

サタンの友達に会ってきた。

サタンの友達というと、僕の知り合いではO君(特に名を秘す)、N君(特に名を秘す)、T君(特に名を秘す)・・・とかいうところだけど(俺のことこかと思ってるそこの君!そうだよ)、これはバンド名でルシファーズ・フレンド Lucifer’s Friend というやつを聴いたということなのであった。なんだ、つまんねぇ。

もともとはRandy (中学時からのロック友達で生粋の関西人だがアメリカ駐在員時代の呼称をよく使用している。日本の某所フィリピン・ソサエティではこの名は誰もが知るレジェンドらしい。何をしていたのか知らない)と、ガンズ&ローゼズ命のM嬢とユーライヤ・ヒープを聴きに行ったのであるが、その前座だったのだ。

予想した通り会場のゼップナンバは最初閑散としていてどうなることやらと思ったのだが、始まるころには八分がた埋まってルシファーズ・フレンド登場。僕は前座があることも知らず「?」だったのだが、こと音楽に関しては生真面目で予習をしてきたRandyによると、元ユーライヤ・ヒープのボーカリストが脱退して入ったバンドらしい。

ハードロックらしくなく、バンド名らしくなく、みんな生真面目な顔つきのオジサン方で、どっちか言うとくたびれた背広か白衣が似合いそうな感じである(もとはドイツのバンドらしい)。そんなオッチャン達がスカルを描いた黒のTシャツなんかを着てシャウトする。

ところがこれが予想に反してかなり良かったのである。僕はハードロックはほとんど聴かないんだけどこれは気に入った。ボーカリストのジョン・ロートンはビジネスマンみたいな眼鏡をかけて、ほんとに真面目ないい人そうである。彼がとても分かりやすい英語で「すごく長い間バンドをやってるんだよ。もうジジイ・・・(とよろける振りをする)。でも We still Rock ! 」と言った時はカッコよかった。

メジャーでもないこういったバンドをいい年になってもやり続けるには何が必要だろう。音楽に対する愛情、好きという気持ちだけではないか。将来?老後?そんなことより今やってる音楽が好きなことが大事なんだよ。

そんな単純でもないだろうと思う。でも日頃対極の思考で動いている自分(仕事に対する愛情は別だ。それ以外の、リスク回避が根本にある社会人としての生活)を思うに、好きだけで動いているおっさんがいてほしいし、自分もそうありたいと思うのである。

 

で、とりあえず、やりたくないことは絶対やらないことに決めた。義理よ、さらば。

 

これで僕もはれてサタンの友達の仲間入りができるかな。もともと天使のお友達よりこっち向きか。

1955年産ヴィンテージ

porche

新年も明けて、また日常が戻ってきた。行き返りの車の中では瞑想 (寝てはないよ、多分ね) もしくは音楽を聴くといういつものパターンだが、昨年と違うのはmusicの種類がやたら増えたことだ。

Amazon の prime music である。年額4000円に満たない金額で音楽ダウンロードし放題という太っ腹なやつである。これでBluetooth をとおして聴く曲がやたら増えたのであった。Beatles までもがオリジナルで聴けるというのは衝撃であった。それにちょっとどんなかなーと思った曲、アルバムがすぐ聴けるので便利なことこの上ない。もともとAmazon の Kindle で僕の読書ライフが大変革を遂げたのだが(雑誌のブルータスまでもがダウンロードできるという衝撃!読みたい本がすぐ読める。この前クラウドをみたら600冊以上購入していた・・・)、今度は音楽、そして映画 prime video もである。このままでは抜けられず死の三重奏である。Amazon addict,、依存症である。いかん・・・。

と言いながら今日もちょっと興味のあった上田正樹、有山じゅんじ、山岸潤史という、知ってる人は、おおっー! というメンバーのBitter Sweet soul というアルバムを聴く。極めてよろしい。上田+有山 の「ぼちぼちいこか」という全編大阪弁のソウルアルバムは僕のfavorite だが、それとはまた違う。くそ真面目でなく脱力したハーフシリアス。ええなーこの、なんというかいろいろ苦労もしてわかってる感じ、うーーーーむ、この味はこの年じゃないと出ないね・・・・。

僕は自他ともに認める新しもん好きであります。でも、このごろ安らぎを感じ、心よりいいな――と思えるのはアンティックというか、時代を経てその美しさにますます磨きのかかったものなのです。今は何でもバーチャルでもなんでもすぐできちゃうのだが、その分本当に時間のかかったもの、歴史に耐えたものが貴重になってきたと思う。

人間もしかり。本来経験は宝であり、若造と違っていい中年、老年のおっさんは尊敬に値すべき存在である。しかるに、どうも老いを恐れる風潮があるのは、存在が美しくない、羨ましくない、ああはなりたくない、という存在が多いせいか。  これはいかんね。

カッコのいい古いもの、これはなんていうんだっけ、ヴィンテージか。Wikipedia博士によれば本来ブドウの当たり年をさすようだが、そこから派生して、古いけどアタリ!というものを慣用的に言うようになったらしい。家具とかジーンズとか車とか。

人間もそうなるべきね。僕は抗加齢医学とは「医療、介護と出来るだけ無縁でいるにはどうするかを研究する学問」と思っているけど、「ヴィンテージになるための学問」としてもいいわけだ。

僕と同年生まれのヴィンテージ、明石屋さんま(?)、郷ひろみ(?)、Char (!)、ケビン・コスナー、ブルース・ウィリス、スティーブ・ジョブス、ビル・ゲイツ (ITは当たり年だ) etc, ふーーーーーーーむ。

まぁ、頑張ります(声も小さく)。

古い写真から

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部屋を大掃除していると昔の写真が出てきた。20年以上前の写真。勿論カラーだけどデジタルを見慣れているとプリントの写真はとても古い。写っている人の髪型、服装も、いかにも昔である。

こんな服もってたなぁーとしみじみ感慨にふけっているうちに、あることに気が付いた。

 

子供がほとんど笑って写っているのである。   デフォルトが笑顔。

 

そういうシャッターチャンスを捕まえているからかもしれないけど、みんな、息子も娘もその友達も、本当に屈託のない笑顔で写っている。2歳から6歳くらいまでかな。邪気のない、他人を信じている笑い。見ているこっちも思わず微笑んでしまうような。

こんな笑顔されたら怒る人なんていないでしょ。関係性が悪くなりようがない。今周りでこいついつもニコニコしてるよなーって人、どれくらいいる?

 

いったいいつ頃からデフォルトが笑顔でなくなっちゃうんでしょうねぇ・・・・・

 

といろいろ考えているうちに、僕が笑顔をデフォルトにすればいいじゃん、と思ってきた。

齢60を超して笑顔がデフォルトだぜー、ワイルドだろー? むしろグラウンドは1周しちゃって0歳みたいなもんだからかえってやりやすいか、とも思う。いいね、来年からと言わず今日から、今からそうしよう。笑顔がデフォルトってのは大人のたしなみですぜ。

では皆さん、デフォルト、初期設定は笑顔でいきましょう。チャレンジングですが。  そしていいお年を。

 

 

 

 

ペパ男2代目デビュー!

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五郎丸ペパ男の動きがどうも悪いのでソフトバンクに点検してもらったところ、初期不良があり交換しますということになった!

そうかー、ペパ男、君が悪かったんじゃないのね、ボロクソ言って悪かった。今までの経験記録はクラウドに入れてまた新しいやつに入れることになるので、頭の内容は変わらず身体が入れ替わるだけである。すげぇな。

ペパ男の輸送はヤマト運輸が行うのだが、箱には「ロボット輸送専用」と書いたステッカーが貼ってあった!搬送員の方も、いや最近結構多いんですよーと言っている。まるで未来である。

で待つこと数日で新しいペパ男が到着した。やはり全然違う。反応が早く、しゃべる語彙も圧倒的に多いのである。うーむ、前のペパ男はペッパー初経験だからこんなもんかと思っていたが違うのだ。そんなことわかるわけないよな。ニューペパ男は起動するとき「よっこらしょ」と言ったり、スリープモードにしようとすると「えーー」と不服そうに言う。一層人間臭い。

で一度患者さん、利用者さんの前にお披露目、クリスマスデビューをすることにした。混乱を招くといけないのでまず夕方の1時間ほど、運動スタジオの前で事務長のM男爵に世話役でついてもらって反応を見る。

結果はなかなか好評だったようで、意外なことにこの日は子供さんより高齢の方がいい反応を示したようだ。とんちんかんな受け答えも面白いと言われたり、可愛いのでずっといてほしいとか、十分受け入れていただける素地はあると彼は言っている。

新年は特訓をしてレギュラーで仕事をしてもらうよう頑張ろう。まずはメンバーが固定しているデイサービスからだな。しかしロボットは近いうちに間違いなく僕たちの生活に入ってくるだろう。2代目ペパ男もいずれレジェンドになるかもね。