カテゴリー別アーカイブ: 日記

金木犀とコカ・コーラ

 今日はチッタカと草原を走り回った。1か月ほど前は3リットルくらい水分を取った気がするが、今日はせいぜい500cc位である。変わるもんだ。空には夏の残り香があるが。

 金木犀の香りがする。なぜか気が遠くなる。

 金木犀は遠い記憶の香りがする。小学生の頃の遠足の匂い。何か保護されている頃の、タフな人生にあう前の幸福の匂い。

 一瞬遠い記憶を探っていると、同伴者が言った。「俺、コーラ好きやねん。」

 僕より5つも上のおっさんであるが、今だに毎日コカ・コーラを飲んでいる故。ビールも好きだがそれより好き。ペプシはだめで、ダイエット・コークもダメ。昔ながらのコカ・コーラがベスト。

 「コーラ飲むと頭がスッとする」「それ依存でしょう」「中毒なの?」「中毒です。」

 僕も小学校の頃、夏の盛りは学校から帰ると汗も拭かないで冷蔵庫を開け、コカ・コーラのホームサイズをラッパ飲みしていた。快楽であった。しかし子ども心にもこれは体に悪いのではないかと疑念があり、その頃「コーラは歯を溶かす」という説が流布したこともあり、冷蔵庫からホームサイズは消えた。

 「糖分多いですしね。カフェインも入ってるし、それでスッキリするんじゃない。まああんまり大量にはお飲みにならないほうが・・・」「そうかー。うーん、つらいなぁ」「・・・依存だ」

 と言いながらも、つい自動販売機で一緒にコークを買ってしまう私。本当に久しぶりに飲んだコーラは記憶より甘美な味ではなかった。生理に訴えるところまでいかず、設計図がみえるような気がした。

 なんでも甘美な記憶のままでほっておくのが正解なんだろうな。

この瓶のやつは飲みたい。

 

okibariやす:パート2

 京都に行った。

 ブログでも何回か書いているが、大学病院時代、同じ釜の飯を食った実験グループの集まりで、年に4回、幹事回り持ちで推薦できるここぞ!という飯屋で飯を食うという、なんら生産性のない会である。が10年以上続いている。

 実験グループのボスであったK先生の人徳が、続く理由だ。

 今回、K先生が梅田にあるS会N病院という800床以上あるビッグ・ホスピタルの院長になられたので、京都に泊りがけでお祝いしましょうということになった。どうせなら舞妓さんとか呼んでさ、どう?というお誘いにいやいやながら、そうねー、とうなずく私であった。

 京都は魔都である。

 宵闇の迫る鴨川べり、祇園とかをフラフラしていると、人生の最後はこのあたりで討ち死にが理想じゃないかと思えてくる。僕にとって住みたい街ナンバー1ですが、お金が竜巻に吸い上げられるように消えていくことであろう。まだ早い、と自分を諌める。

 舞妓さんに芸妓さん、女将さんや三味線もはいっての食事は大変楽しかった。前から、これからは「和」、クールジャパンだと思っていたが確信に変わる。どこかで着物を安く作ろう。やはり金が吸い上げられていくな。

 舞妓さんたちはまだ10代だが仕事柄十分大人である。僕はおねえちゃんのいる飲み屋には全くと言っていいくらい行かないのだが、もし行くとしたら数回分を犠牲にして祇園に行くべきであろう。そのほうが人間的に栄養になると思える。

 本当に久しぶりにやたらお酒を飲んだ。今日は元気でトレーニングもばっちりした。人生は置き鍼、じゃなかった、お気張りやす!である。

     

明るく見えるが実はかなり空は暗い。       聞いたことのあるお名前が・・・

ローマへの道

 「あれっ!」、ズボンを穿いていつものベルトを締めようとしたとき、一つ分きつく締めないといけないことに気が付いた。

  痩せたのか?体重は1.5kgほど減っているけどこの程度の変動は日常茶飯事である。これはねー、絞まったのである。しまったの。この差は大きい。「そうかー」と自分で納得する。

  だらけた身体を何とかせんなあかんと決心して40日、早歩き30分を入れたときはトータル1時間弱(週に2回ぐらい)、他の日はせいぜい15分程度、森光子さんばりのスクワットとかプッシュアップ程度の筋トレをそれでも毎日続けてきたのだが、確かに効果が出てきたようだ。

  お見せすることはできぬがウエストは絞まり大胸筋は少し盛り上がってきた。僕にとっては足の痛み、違和感が大きく減少してきたのが大きい。毎日やっているとプッシュアップやゴロゴロマシーンにとりかかるのも抵抗がなくなってきた。しないと不安。すげぇことである。

  記録をつけること、どこでもできる早歩きや自重運動であることが継続できる因子と思うが、基本的に意志だな。この年齢にしてどれだけ変化できるのか興味があったのだが、結構いける。甘い飲み物をほとんど取らなくなった、間食をしなくなった、余計に食べなくなったなど付録も大きい。

  今の運動はもっと年齢を経ても可能だから死ぬまで続けようと思う。1日15分でも継続すればちゃんと変化を起こせるのである。ローマへの道も1歩から。ちりも積もれば山となる。雨垂れ石を穿つ。急に格言臭くなるのであった。

スクワット時に使用

 

ニューステラス関西

 今日NHK「ニューステラス関西」の取材があった。

 5月の「かんさい情報ネット:テン!」に続いて禁煙外来についての取材である。10月のタバコ値上げを目前に禁煙外来を受診する方が増えている。僕のところでも昨年と比べて同月比6倍という増加ぶりだ。それでも今だ保険を使って薬剤で簡単に禁煙できるということを知らない方は多い。この情報を広めるため最近禁煙外来の報道は増えているが、僕のところもその一端を担がせていただくというわけである。

 約束した午後3時半にNHK大阪放送局のシニア・リポーターのIさん(魅力的な女性)がスタッフを連れて来られる。30分ほどのインタビューの後、4時過ぎに来られた禁煙外来の新患さんを取材され6時にはもう帰られた。来週の月曜日にはもう放送である(午後6時10分からね)。なんとスピーディ。

 患者さんを取材したいという申し出があった時、今日の午後にちょうど2人、禁煙外来の新患さんの予約があった。お二人とも午後6時過ぎだったのでそれまで待ちますということだったのだが、ちょうど知り合いのT君が禁煙外来を受けたいと連絡があり、それで4時に来ていただいた。

 彼は30歳だがちょっとキャイーンの天野さんに似ていて愛嬌がある。僕は実は影で天野君と呼んでいるのだが、今日も白シャツに黒ズボン、グリーンのサンダルといういかしたスタイル。禁煙外来のエクストラとして呼吸機能検査もしたのだが、なんと肺年齢が60歳と出た。ダメだよー、あまのー。

 カメラが回っているのにもかかわらず、思わず笑ってしまった。「どうしましょう、まずいですねー」といつものように言いながら。考えてみると患者さんにとって悪い情報を微笑みながら告げる医者なんてサイテーではないか。視聴者にはなんと冷たい医者だと思われるに違いない。まぁ仕方がないか。編集でどうなるか、神のみぞ知るだ

 というわけで取材は終わった。ほとんど緊張しなかったのだがよかったのかな。また皆さん、感想を教えてください。

見てね!

 

ロング・バケーション

 突然秋になった、といっても昼はまだ暑い。

 本を読みながら「ゴンチチ」を久しぶりに流す。平和だー、しみじみ。ゴンザレス三上氏は元銀行員で、ゴンチチとしてプロミュージシャンになった時(30歳は過ぎていた)から「ずーと長い休暇が続いているみたいなもんです」とライナーノーツで述べている。

 な・が・い・きゅうか・・・ロング・バケーションだな。なんて魅力的な言葉だろう。

 今週は日・月・火そして木と僕は休みで、また日曜日も来る。いつもと比べると休みが多い。その割に満喫してないな。

 老子の言葉。

 「生きることの達人は、仕事と遊び、労働と余暇、心と体、教育と娯楽、愛と宗教の区別をつけない。何をやるにしろ、その道で卓越していることを目指す。仕事か遊びかは周りが決めてくれる。当人にとっては、常に仕事であり遊びでもあるのだ。」

 人生とは長い休暇そのものである。

 目指せ、達人!

夏と冬の混ざったような今日の空。

 

同窓会

 卒業後38年という高校の同窓会がこの土曜日にあった。

 

 何人かは最近も会っているが、多くは38年ぶりという感じで、実際に全然わからないという人も何人かいた。しかし時間がたつにつれてフォーカスがだんだんあってきて、喋っているうちに昔と変わらない感じになってきた。アルコールも入るし。

 

 僕の卒業した高校は大阪の教育大付属天王寺高校というところである。その人間がどういう人間かは出身大学よりも高校が反映されるというのは人事を担当する方はよく御存じだと思う。教育の実験校であり、ほとんどのことが反対されることなく容認され、さぼっても特に何も言われず、進路別なども無しに育った僕たちは、基本的に温厚でハングリー精神は希薄、のほほんと上品な紳士的解決法を好むタイプが多いと思う。不正はせず人間の良心を信じている。乱世に活躍する戦闘派ではない。お金儲けは下手。

 

 僕はそうではないが優秀な人も多く、有名どころではiPS細胞の山中教授とか、今度「情熱大陸」にでる同級生で地球深部探査船地球号のT君(「情熱大陸」を立ち上げた初代プロデューサーのK君も同級生だが出演は偶然。スタッフが驚いていたらしい。この同窓会もカメラが入るはずだったが断った故。校風はやはりバラエティというより「情熱大陸」なんだ。といってもロザンの宇治原君も卒業生だけど)とか喜ばしいことであるが、同じ匂いを感じるのである、微妙な。同じ高校を出た人はみんな感じるのかもしれないけど。

 

 驚いたのは結構太ってるやつが多いことであった。

 

 年代もあるけど何かと薬を飲んでいるという人も多いし、とりあえず忙しくストレスも多く、健康にまで気を使ってられんよ!という感じ(オイオイ)。今は気が付かなくても確実にその借りは間違いなく取り返しに来られるよ、という真実は、やはり頭でわかっていても心にまでは彼らにして届いていないのであるということがよく判った。

 

 これがやっぱり僕のできる使命だなぁ、と思う。

応援歌を歌えたのにはみんなびっくりしました。過去の記憶は消えん。

 

 

Driver's talk

 今日は休みだったけど夕方から某所に1時間ばかり講義に行く。

 最近は糖尿病関係で呼ばれることが多い。循環器と糖尿病は切っても切れない仲だけどね。タクシーを奮発していただいたので1時間弱運転手さんとお話しする。

 行きのドライバーは阪神大震災の話。

 もともとは建築業の方だった。朝4時に起きて図面を引いていると外がやけに明るい。1月なのにおかしいなぁと思ってみるとどこからかわからないが朝焼けのようなオレンジ色の光で空が明るくなっている。そして放電のように白く線を引いた光が何本もオレンジ色の空を飛び交っているのだ。驚いて趣味のカメラで撮影した。10分もしてそれにも飽きて図面に戻ったら急に何10台ものトラックが一斉に走り出すようなびっくりするような轟音が聞こえた。今から考えたら地鳴りなんでしょうね。その後すぐしてからガッガッガッときたんですわ。

 運転手さんの家は全壊で、ご家族みなさん2階にいたのだが1階は全部崩れてそのまま下に落ちて皆さん無事だったとのこと。六甲にお住まいだったのだが山から見える下の景色は戦争のように方々から火の手が上がり(プロパンでしょうか、ホンマに火柱が何本もあがるのです)、ビデオカメラで思わず記録した。知り合いにM放送の人がいてビデオの話をすると一度見せてくれと言われ、その後電話で版権を譲ってくれと言われた。150万で買ってくれたんです、ということでした。

 大地震の前に空がオレンジ色だった話や閃光の話は何回か聞いたことがある。ほんとだったんだ。

 帰りの運転手さんはなんと40年以上剣術をしているという方だった。剣道じゃなく真剣を使う剣術。

 「必死なっているときは切られても人間痛くないです。だから切るんだったら足をやるんです。立てなくなったらしまい。それか頸動脈かなぁ」(ひぇー!)

 「こいつは俺より強いとわかったら逃げます。それだけ。同じくらいかなと思ったら気合ですね。絶対俺が勝つという気力。腕と眼を見ていれば刀は避けられます。半身で避ける。目が泳いでるやつはダメです。菅さん、眼泳いでるでしょう。どっちか言うと小沢さんやね、僕は」(激しく同意!)

 「じっとしているときは呼吸です。口を開けたらだめ。鼻から少し吸い、口からゆっくりと長く吐く。そして最後の力を出すときはフッと強く吐く!」

 勉強になりました!

これは何でしょう?製薬会社の方、わかるかな?

ムーア軍団

 土曜日は上半期の報告会をした。

 午後6時から、外来、鍼灸院、3つのデイサービス、ケアプランセンター、訪問リハビリの各セクションから、今までの目標(内容や営業的なものも含めて)達成率、今後の目標に対してプレゼンをしてもらう。事務長から介護領域の具体的な経営状況(うーん…)のわかりやすい報告。介護部長の「ふわり」君は、現状、これからについて45分間熱弁をふるう。

 僕は事前の打ち合わせから考えて、介護に携わっている皆さんに覚えていただきたいことを3つ話す。

  ①プロなんだから、私的な感情は仕事場に持ち込まない。

  ②自分のセクションのことだけをするのではなく、他の部署にも協力を惜しまないこと。

  ③見かけを大いに意識してほしい。服装、部屋の片づけ、それは中身を反映する。

 うちのスタッフは本当にいい子が多い。ポテンシャルは素晴らしい。だから目標は「全国区」だよ、「全国区」!と言う。

 目標は高いが全く無理だとは思ってないんだなぁ。3つは基本だが、戦略的な目標(素晴らしいソフト)はまた別にある。

 上の写真はアニー・リボヴィッツ氏の写真集から僕が撮った1番好きな写真。マイケル・ムーア氏とその手下達である(上部が切れちゃってるが)。見よ!この面構え!

 こういう集団が理想なんだ。

 

 

ハウス

 2日前は真夏だった。

 僕は久しぶりに夏草の上を走り回っていたのだが正直ちょっとばてた。2リットルは水分を取った気がする。「暑すぎる…地獄だ!何かがおかしい」「・・・といっても大体こんな日に外に出て遊んでいるほうがおかしいけどね」「・・・確かに」

 

 しかし今日は風に秋のにおいが混じっている。

 午後の外来が早く終わる日だったので、午後7時前にオープンにして阪神高速にのる。陽のあるうちにオープンは珍しいので湾岸線をチョイスして帰ることにする。西に向かえば夕焼けが美しい。最近やたら夕焼けが美しい。世界が終わるみたいだ。

 夕陽を眺めていたらこんな風に夕焼けの印象的な映画があったのを思い出した。

 「ハウス」です。

 大林宣彦監督のデビュー作。家が7人の少女を食べてしまうという、ホラーのようなコメディのようなアイドル映画のような。つまらない日本映画しか知らなかった僕はこのあまりの新鮮な感覚に衝撃を受けたのだ。場末の映画館も探して3回は見た。DVDがなかった頃は、気に入った映画はわざわざ上映館を探してはるばる見に行ったのだ。

 ちなみに僕の人生を変えた映画、ルルーシュ監督の「男と女」は5回くらい見ている。僕がこんな風になってしまったのはこの映画のせいです。僕が悪いんじゃありません。「ハウス」も 今の僕の形成に数%は影響を与えている。

 池上季実子、大場久美子、神保美喜とかいう、僕と同世代の人ならわかる、おおっ!というラインナップ、それ以外にも豪華キャストがシークレットで出ていてそういうのも新鮮だった。池上季実子さんは僕の大学のクラブの後輩の男の子を初恋の人として指名してワイドショーから連絡が来たこともあって、一時個人的に非常に親しみを感じていた。全く関係ないけど。

 「ハウス」なんて覚えてるのは僕だけか?そんなわけがないと思っていたらやはりいました、マニアが。いまだに「ハウス」のマニアのHPがあった。しかも驚くことに、この33年前に作られた映画が昨年から北米を巡業しているらしい。外国映画を配給してる老舗のアメリカの配給会社が配給を決めたとのこと。

 おお神はいるのである。何も知らないでアメリカに行って、「ハウス」を映画館でやっているのを見たらちょっと衝撃だな。人生にはこういうことが起こり得るのだ。捨てたものじゃない。

エンドレス・サマー

  いやー、暑い!!

 今日はいったいなんなん!?と毒づきたくなるくらい暑かったですね。患者さんが「今年はクリスマスまで暑いらしい。サンタクロースも海パンで来るらしい」とあまり面白くない冗談を言っていましたが、9月いっぱいは本当に暑いみたいだ。朝は確実に秋の気配がしているんですが。

 僕は夏が好きで、仕事がなけりゃ別にこんな日々が1年中続いてもいっぱい遊ぶことあるじゃんと全然平気なのですが、片づけなくてはならない仕事も山ほどあるし、まぁ少し涼しくなっていただいて仕事しやすくなってもらおう。

 この前身体を鍛えることの重要性を書いたのですが、それから毎日20分ほどですけどトレーニングに時間をさくことが一応継続できています。ノートに記録までしているのだ。基本はゴロゴロマシーンとプッシュアップ、スクワット、それと時間がとれればプリシジョン・トレーニングです。

 体重も10日で1.5㎏減少とまあまあだな。今回は続きそうです。なにしろ変わっていく実感があるので。やらないと不安になる。何もやる気がしないとき、身体を動かすのが僕の場合一番有効なスイッチの入れ方というのも判ってきました。このまま死ぬまでなんかの形で続けたいです。

夏も終わっちゃてる感じだけどねー。