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吹けよ風、呼べよ嵐!

診察が終わり、午後5時から始まる糖尿病の勉強会まで法人本部でコソコソ仕事をする。途中本部のスタッフが誕生日なので、ハッピーバースディを歌い、甘いものを食べてささやかにお誕生会をする。おめでとう!

 

勉強会はお馴染みの済生会野江病院の安田浩一郎先生の講演である。外来でのインスリン導入に役立つ話をお聞きして、その後食事をしながらフリートークになる。また新しい知識を得、来てよかった!(行くまではめんどくさいのだが、ほとんどの場合有益であったと感謝することになる。知識の浅いのが判るね)と思う。

 

こういった会で大概一緒になる某先生がちょっとお疲れである。開業されて3年目になられるのだが、「最近外来がしんどい、ちょっと欝っぽいなぁ」と話される。精力的な先生なのでちょっと意外でもあるが分からないでもない。「患者さんと話すのがしんどい、繰り返しの毎日もなぁ。心カテでもやってたら、すーと爽快になっとったけどなぁ」

 

僕も開業してから数年は、大学を辞めないでやってたほうがよかったかな、という考えが結構頭をよぎった。でもこれはないものねだり、隣の芝生は緑、ってやつだ。個人でやっても組織にいても、どちらもそれなりにしんどい。開業すると経営とか全く経験のないことにかなり力を注がなくてはならないし、外来自体も病院とは違いかなり患者さんとの接し方が濃厚になる。単に病気を診ているのではなく、その人の生活を受け止める感じになる。これが結構疲れたりするのだ。毎日多くの人を診ていると。

 

まっ、僕も開業して10年を越えて本格的に腹がくくれたような気がする。今は面白くて仕方ないけどね。某先生もきっと突き抜けていくに違いないと思う。開業医のこれからは波乱万丈だから、きっと楽しいぞー。

 

ユナイテッド・アローズ

 

1週間ほど前にクリニックに看板をつけた。移転したクリニックはスタイリッシュでいこう!というわけでゴタゴタ宣伝らしくするのは避けたのだが、その結果通り過ぎる人が続出し、電話でも説明にちょっと困る、という事態になった。

 

もう少しめだとーぜ、というわけで設置したのがこいつである。シンボルのミネルバ・ミーちゃんが羽ばたいている、なかなかイカシタ看板である。

 

クリニック以外に3つの表示がある。パワーリハを中心としたエクセサイズ・スタジオ、アロマテラピー、そして鍼灸院である。この3つがなぜあるか?これは僕が考える、健康に生き延びるのに必要な3種の神器、3本の矢(ユナイテッド・アローズだな)であるからだ。

 

僕のクリニックが抗加齢学を標榜しているのは若返ろうと考えているわけではない。予防医学として重要性を認めているからだ。病気でなくてもその前の段階で異常を認識できる抗加齢ドックを行い何らかの改善点が示された場合、サプリメントは多くの人に適応だが、それ以外に必要なのは運動であり精神的なリラクシゼーションであることが圧倒的だ。

 

パワーリハビリを含むプリシジョン・スタジオの運動プラグラムは、高齢者にとって最も安全で(心臓や肺、そして関節疾患があっても可能)確実なメソッドである。そして鍼灸は運動に組み合わせるに最適な筋肉の休息をもたらすし、自律神経にも作用し心身を若返らすことができる。針を怖がることなかれ。うけてみればその効果が実感できるはずだ。そしてアロマセラピーは僕の知る限りのマッサージ療法の中で、最もリラックス効果の強いものである。

 

生活をしていく上でこの3つは僕にとって必須のものであり、そしてそれは僕にとってだけじゃないはず。是非皆さんに体験していただきたいと思う。

 

P.S. 3本の矢は介護部門にもあるのである。それはまたの機会に。

 

 

 

 

フォローアップ・セミナー

今日は日曜日ですが、「第2回パワーリハビリテーション・フォローアップ・アンド・問題解決セミナー」を当院1階のプリシジョン・スタジオで行いました。当院はNPO法人・日本パワーリハビリテーション研究会の大阪支部になっており、その活動の一環として支部としての独自のプログラムを組み開催したのです。

 

案内は主として近畿圏のみだったのですが、本部のHPにも掲載されたため九州や四国からも参加があり、定員の30名はすぐに埋まりました。

 

パワーリハの上級指導員としていつもお世話になり今回も出ずっぱりで協力していただいたPTMさんや、日曜日にもかかわらず来てくれた僕の後輩、心臓リハビリテーションの専門医T先生の講義、実地でマシーンの使い方の疑問点の解決、Mさんと僕の参加者の皆さんを交えてのパネルディスカッションなど、10時から午後3時までの5時間はあっという間に過ぎました。僕は全プログラム参加したのですが、なかなかユニークな構成であり、参加された皆さんの評判もよかったようでした。最初のプランから中心となって頑張ったポジティブライフ君、Yさん、M事務長、応援に駆けつけてくれたデイサービスのSさん、Tさん、Mさん、酒井医療のFさん、Sさん、本当に有難う。お疲れ様でした。

 

次回のセミナーのヒントも得ることができ、僕にとって有意義な日曜日でした。日曜日は全世界的に神の定めた安息日ではあるのですが、休息はごろごろ寝ていて得られるものでもない。いつもと違うことをすることはリフレッシュされて精神の休息となります。肉体の疲れは眠れば取れますが、精神の疲れにはマッサージのように頭への新鮮な刺激が1番。またやりたいものです(時々ね、時々)。

 

 

 

みんなすごく熱心であった。素晴らしい。

あなたを知ることは・・・

あなたを知ることはあなたを愛することだ(To know you is to love you)と誰かの唄のタイトル(歌詞だったっけな)にあった。

 

おお、なんと美しい。

 

あなたはなんて素晴らしいのでしょうと賛美しているわけだが、実はこれは恋愛だけに限ったことではなくて、人間関係構築においてユニバーサルにあてはまる原則なのである。

 

会っている回数が多いほどその人間を好きになりやすいという実験報告がある。知らないということは恐怖であり、誤解を生みやすい。相手のいろいろなことを知る。好きなこと、嫌いなこと、子供の時はどんなだったか、故郷はどんなとこか、好きだった本は、唄は、エトセトラ、エトセトラ。

 

恋愛関係の初期のようなコミュニケーションをすると、その人に対する不確かな感じが消え、思わず微笑みたくなってくる。

 

勿論はじめから好感を持ってしまう人には、意識しなくてもやっちゃうけどね。

これを苦手な人、馴染めない人にもやる。

 

斉藤孝氏の本に「偏愛マップ」というのがあり、コミュニケーションツールとして、自分の好きなもの、愛するものを関係づけながら地図のようにどんどん書き出していくというやり方を紹介されていた。このマップをみると相手がどんな人か、自分との共通点はなど一目瞭然となるのである。一気に親しくなる。

 

自分と最初からあう人とだけで世界を作るのも、この広い世界に生まれたのだからちょっともったいないじゃない。素晴らしい人はいるよ。

 

無視せずに知ることを心がけようではないか。

 

 

これが今日僕が朝礼で喋ったことです。

 

こいつとも長いのだが・・・

ニューマシーン、導入

患者さんの満足度についてアンケートをとってみると、外来での待ち時間が長いことは常に問題となります。うちのクリニックだけじゃなく。

 

 均一の間隔で予約をお取りしているわけですが、どの患者さんも各々の問題を抱えて来られる訳であり、それを全て均一に処理できるわけがない。入院が必要な方の場合など、いろいろしているとあっという間に30分近くかかってしまします。勿論事情があろうと他の患者さんもお分かりになっておられるのですが、それでも皆さんお忙しいので表情の硬い方もいる。待ち時間が長くなると受付から「今何分待ちです!」と連絡が入るし、こっちの精神衛生上もはなはだよろしくない。

 

 病院は待たされるのでいや、と思って開業医を選ばれる方もいるので、これは何とかできないかと思います。実際に時間を均一に進めるのは不可能なので、待っているという意識を少しでも緩和していただく方法。それはないか?

 

 いくつかプランがあるのですが、その一つは後何番か順番をわかっていただくこと。いつ呼び出しがあるかわからない、時間が読めないというのはストレスになります。これが解消できれば少しはイライラがましになるのではないのかな。

 

 で新兵器を導入しました。来られた患者さんに受付番号をお渡しし、待合室に設置されたスクリーンに次の診察の番号を写すというものです。別になんら新機軸ではなく病院でも導入されているのですが、開業医ではまだ少ないのではないかな。

 

 先週土曜日から導入。まだ1日ですが反応はよかった気がします、というかあんまり忙しくなかったもんな。まだ本領判りませーん。また結果を報告します。

 

こんなやつです。

メタボ健診

昨日「特定保健指導推進専門医ネットワーク」の会に外来チーフのO嬢と行って来ました。

 

「特定保健指導推進専門医ネットワーク」とは何か?

 

今特定保健指導の検診が始まっていますが、それでメタボリック症候群要注意とされた方には食事指導や運動療法などを医療機関が指導することになっています。しかしその規定が健康保険から費用が出る手前、非常に煩雑なことになっていて、とても一般の開業医ができるレベルではありません。管理栄養士とか普通雇ってないでしょ。請求の仕方も複雑です。何か国のなさることは相変わらずですねー。

 

検診が始まっているのに指導の要請が来ないので僕はどうなっているのかなと思っていたのですが、結果のまとめをする段階でトラブル続出で、やっと全国的に指導が始まりそうなのがこの5月からというのも初めて知りました。

 

このネットワークは総合内科専門医、糖尿病専門医、循環器専門医、健康スポーツ医などが集まってノウハウを共有し有効かつ効率的に指導をやっていこうというもので、関西医大健康科学センター監修の指導プログラムなどをネットで使えることになっていて(指導もメールで行っていいことになっています)、実際始まってみないとなんとも言えませんが個々にするよりは遥かに有効なメソッドがありそうではあります。理事長は大阪府内科医会会長の福田先生、顧問にメタボリック症候群の名付け親である松澤先生が入っておられます。

 

とりあえずもうすぐ指導が始まる・・・と。しかしこの特定健診ですがうまくいくのでしょうか?始まる前から医者の間では絶対に失敗するという意見が大多数です。投薬が必要な方でさえ、自分で受診している方でさえ食事、運動指導を続けられる方は非常に少ない。それを強制的に受診させて1回、かなり要注意でも6回程度のフォローで生活が改まると本当に信じているのかな?

 

豚インフルエンザでも、空港での検疫は有効でないとWHOは指摘しています。世界でやってるのは日本と中国の一部だけ。そして本当に必要な発熱外来とか医療機関の整備は厚生労働省でなく市町村の責任ということになっています。検疫だけは厚生労働省の管轄ね。とにかく自分の範囲はやりました、うまくいかなくてもそれは知らん、責任追及されてもその頃わしらはおれへんもんねーという、ご存知社会保険庁と同じ体質が匂います。

 

巨額の費用がかかっても税金だしわしらの金やないもんねー、予算があったら使わんと仕事サボってんのばれるもんねー、結果が悪いのは医者の指導のせいよ、という声が聞こえるような気がするのは幻聴か?(現場の公務員方が頑張っておられるのはよく知っています。問題はかなり上の方ね。トップダウンがまずい?)

 

皆さん、自分の身は自分で守りましょう。

 

 

 

 

 

ミネルヴァ、ミーちゃん

クリニックのトレードマークはフクロウである。

 

なんでー?という疑問をお持ちの方も居られるであろう。そこで連休も終わりに際して、特に関係は無いがその由来をお話しておこう。

 

あの可愛い半分眠っているような眼をした赤いフクロウの名前はミネルヴァである。略称「ミーちゃん」。

 

なんでー? そんなわけわかんない名前?

 

諸君はミネルヴァのフクロウという言葉を聞いたことがないかな?

 

「ミネルヴァふくろうは、せまりくる黄昏れをまってはじめて飛び立つ」

 

これは哲学者のヘーゲルの言葉である。ミネルヴァはローマ神話に登場する知恵の女神で、他の神々や人間に用がある時は、使者としてフクロウを向かわす。また、みんなが1日を終えてそれなりにいろいろ学んだことや知恵を集めるため、夕暮れに知恵の収集者としてフクロウを飛ばしていたのである。

 

ヘーゲルは「法哲学」の序文でこのフレーズを使用する。マルクスも引用していた。様々な解釈があるのだが、彼らは一つの時代が黄昏を迎えるとその時代を規定していた考え方、哲学、社会経済システムも役割を終え、次の時代を規定する新しい考え方が到来して夜明けを呼ぶ、という意味で使ったらしい。

 

つまり「ミーちゃん」は「新しい知恵」のシンボルなのである。

クリニックの理念といってもいい。1001日の如くの診療でなく、11秒進歩する医学の波をキャチし、それを皆さんにこなれた形で提供する。地域を飛び回るミネルヴァのフクロウになりたいのである。診療は夕方だけでなく朝もやってるが。

 

おまけで裏の意味も教えてあげよう。フクロウは「福老」、「不苦労」である。

もう一つ。フクロウは360度ぐるりと首を回転することができる。首が回る。首が回らないとは経営的に行き詰るという意味であり、その反対、クルクル回っちゃうのである。衣食足って礼節を知る。これも大事なことである。

 

分かっていただけただろうか。

 

 

この人です。

 

 

 

記念写真連発!

 

昨日は院内の年次報告会であった。先月までの1年間、各々の部門の成果と反省を発表していただき、今期の法人としての方針を話す。そして恒例となった優秀なスタッフ、部門の表彰。その後飲み会。

 

どの部門も大変な年(クリニックとデイサービスの移転、かなりの人事異動、方針の変更)であったにもかかわらずとても立派な成績であった。本当にお疲れ様。心から感謝。

 

ケアプラン、パワーデイサービス②、外来から優秀なスタッフが表彰され、部門賞は僭越ながら僕も関係している外来部門が戴いた(選考は部長たちを含め数人の投票で決定する)。おめでとう。翌朝の記念写真、パチリ。

 

少し写りがボケてますが美人ぞろいっす。

 

 

お昼からデイサービスにボランティアで来ていただいた唄の先生のパフォーマンスを見学に行く。利用者の皆さんと合唱されている。粋な着物姿とイブニング・ドレス。素敵です。

 

 実は着物姿のお姉さんは僕の患者さんで、3日ほど前に風邪で咽喉を痛められ、これだったらデイサービスで歌えない、先生何とかして!とプレッシャーをかけられていたのである。僕の腕がいいというよりプロらしく節制されたのだろう、ちゃんと美声が出ていて一安心。有難うございました。では記念写真、パチリ。

 

これまた美人!

 

 

オープン、再び

 

 土曜日から泊りがけで、第8回パワーリハビリテーション学術大会の開催されている米子へ行ってきました。土曜日の外来が終わってから車で急ぐ。大阪からずっと高速で4時間もかかりません。

 

 大会自体は2題発表したポジティブ・ライフ君も上出来でしたし、僕が座長をさせていただいたセッションもなかなか盛り上がり大会会長からもっとも印象に残ったセッションと言っていただけたし、いろいろな方とお知り合いにもなれて、僅かの時間でしたが充実した週末だったと思います。

 

 次回は東京でありますが、参加したうちのスタッフ4人と喋っているうちに早くも出す演題のアイデアが4つも出てきました。実らせようぜ!それとみんな、お疲れ様でした。

 

 しかし米子で感じたのは空気のうまさです。本当に全然違うぞ!なんと気持ちがいいのだろう。

 

 行きはネクタイを締めてスーツ姿だったのでなんとなくオープンにする気持ちになれなかったのですが、帰りは米子からフルにオープンで帰りました。大山あたりを通り過ぎるとき、牧場の匂い、糞の匂いが漂ってくるのですね。おお、素晴らしい。

 

 空気の香りが変わってくるのがよく分かる、これがオープンの醍醐味です。米子自動車道から中国自動車道に入ったとたん両眼がショボショボして涙が溢れてきたのは花粉か?

 

 まあ、これもオープンの醍醐味です。いいことも悪いこともありのまま。楽しいドライブでした。

 

大山。実物はもっとドカンと大きく見えた。

パワーライフ

年をとって必要なのはお金でなくて健康だ!とこの前書いた。

それにはどうすればいいか?

実は難しいことではない。みんな分かってるけど実行するのが難しい、そういうことだ。

 

早寝早起き、いつも爆笑、整理整頓。

腹八分目、タバコはやらず酒も少量。

週に3日は運動し、異性と仲良く、ぐっすり眠る。

 

ぱっと思いついてこんなとこか。

 

どうも陰影に欠けるような気もするが、いい大人になると何をしても影が出てくるのでちょうどいいくらいかもしれない。

 

で、運動であるが、これほどアンチ・エイジングに確実なものは無い。世界中で反対する人は誰もいない。

 

ポイントは・・・

    楽な運動、しんどいのはダメ。

    最低週3日、できれば毎日。30分はかけてほしい。

    有酸素運動だけでなくレジスタンストレーニングを加えるのが一層効果的。

 

この条件にすべてあてはまるのがパワーリハビリテーションなのである。

これは宣伝ではないよ。本当にうまく考えてあると今更ながら感心するのだ。

 

で、しばらく遠ざかっていたパワーリハを先週から開始。今日もお昼に利用者さんに混じってやる。

 

1時間弱、ああいい汗かいたなぁ、という程度で終了。快感である。

ポジティブライフ君にストレッチをやってもらい、足がかなり軽くなる。効果著明。

 

さてどれだけ続くか? やるよー。

 

パワリハしながら入り口を撮る。夏のような日差し。