月別アーカイブ: 2006年10月

べ、べ、べんきょーかい!

 開業して一番気になるのは新しい知識をどのようにして得るかということです。大学病院にいるとボーとしてても情報が入ってくるのですが、開業医はワンマンバンドで、総て自分で動かなくてはなりません。で、いろいろな勉強会に参加したりするのですが、多くは高名な先生が自分の業績を発表するケースが多く、日々の診療に即役立つという、欲しい知識は案外手に入りにくかったりします。

 仲のいいN先生(専門は脳外科)が、こんな不整脈どうすんの?とある時僕に訊いてこられ、僕も別のことを質問したりして、開業の先生同士でいろいろ専門のことを訊きあえる会があればいいねという話から勉強会の立ち上げが始まりました。名前は「いまさら聞けないこんなこと、城東ミーティング」です。結構苦労したけどね。

 今日は記念すべき第1回で、某製薬会社がお手伝いしてくださり、皮膚科のH先生が講師をしてくださって日常遭遇する皮膚疾患、特に全身性疾患に伴うものについて大変有益なお話が聞けました。一方通行でなく参加者も気楽に質問できる雰囲気で大変好評だったと思います。生焼けのしいたけを食ってはいけないということがよく判った。皮膚科に行かなくちゃならなくなるよー。H先生、お忙しいのに本当に有難うございました。心から感謝します。

 その後、今度は他の製薬会社主催のセミクローズの勉強会に出ました。高齢の方に多い夜間頻尿について、僕の質問にすごーくいい回答をいただいて満足しました。出てよかった。

 土曜の午後はぼんやり休みたいなぁと思うことも多いのですが、勉強したらそれだけ返ってくるものが多いと実感しました。楽だけしていたらやっぱりバカになるっすね。

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ひぇー!

 

 

「裏神戸リーグ」と買い物

 昨晩は関西学院MBAの方々の飲み会「裏神戸リーグ」(裏千家みたいなものでしょうか?)に参加させていただきました。いや、とても楽しかったです。向学心のある「できる」人達はとても個性的で柔軟性があり、僕のような関係の無い人間でもなんら違和感を感じさせないで(僕がそう思っているだけかもしれないが)、遊んでいただきました。どうも有り難うございました。また機会があったら呼んでくださいね。

 集合場所の三宮に少し早く着いたのでぶらぶら散策。こんな時間(といっても夕方6時くらいですが)に神戸に来たのは本当に久しぶりです。Adidasのshopがあったのでなんとなくふらふらと入ったのですが、飾ってあったブルゾンが異常にかっこよく、関西には数枚しか入ってないというセールストークにのせられて買ってしまいました。服がとても好きというのが端々に感じられるお兄さんで、そういう人の情熱には負けたげようという気になりますね。仕事が本当に好きという人を雇わなくてはいけないなと思います。

 最近日中は結構暑くても朝晩はかなり冷え込みます。今日もオープンにして夜帰ろうと思ったら少し寒い。19℃でした。出番じゃないの、と昨晩購入したブルゾンを着込み(そんなことだろうと車に積んでいた)、気持ちよく帰ってきました。最近は金木犀の匂いがいたるところでします。夜、開けて帰れるのは10月いっぱいかなーと思いながら、坂本龍一のピアノを流して帰りました。本当に単なる日記ですいません。

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私です

 

音楽の力

 僕が主として音楽を聴くのは車の中である。車の中というのは毎日1時間半いる居住空音間であり出来るだけ快適にしていたい。で、オーディオはBoseである。

 音楽は耳にむかって書かれたものではなく心にむかって奏でられるものだ。

 昔アメリカを貧乏旅行で回っていた時、どうしても好きな音楽を聴きたくて(その当時はウォークマンもなかったし携帯できる音楽ツールという概念自体がなかったのである)、知り合いに借りた子供用のおもちゃのプレーヤーに欲しくて買ったLP(何のことかわかるかね?)をのせて耳を近づけた。濁ったペナペナの、遥か彼方から聞こえてくるような音だったが、泣けた・・・。

 音楽とはこのようなものであろう。だから僕はオーディオマニアというのはあんまり好きじゃないのだ。原音に近いゴージャスなオーディオシステム・・・フン、まぁ勝手にやってください。自分で弾くへたくそなギターの原音のほうがしみるぞ。じゃ、なんでBose?いい音で聞きたいからだ、決まってるじゃないか!なんだかわけが判らなくなってきたな。要するに程度問題という話だ。

 で、音楽なのだが音楽療法(うちのデイでもやってるよ!)もあるくらいで気持ちに及ぼす作用は大きい。自分の気持ちにばっちし!という曲(これはかかってみないとわからない、そうだろうと思って選んでもぜんぜん違うときがあるし、今までと全く違う、深くまでしみる音に聞こえるときもある)をあてたときはいい気分になる。

 今日はやることいっぱいでちょっとロウだったんだけど、ビーチボーイズのCDを偶然かけたら俄然アップしてきたぞ!いまから保健福祉センターに「高齢者と生活習慣病」の講義に行ってきまーす(ブログ書けるんだったらほかのこと片付けようね)。

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人生はこういう感じでいきたい

Aさんのこと

 今日久しぶりにAさんが外来に来た。僕が開業した当時からの患者さんで、今では時にビタミン剤をとりに来られるくらいでお会いする機会は無かった。10年近くお顔を拝見していなかったが、73歳のAさんは昔と全然変わらなかった。

 「びっくりするなー、全然変わられないですね!」と心から驚く僕を見てAさんは満更でもなさそうで、患者さんが少し混んでいたのだがいろいろお話した。

 彼は昔から人生に貪欲な人で、会社を興して功成り名を遂げてから(というかその前から)ヨット、車、おねーちゃんと、いろいろ遊んでいた人である。でもその頃から毎日のトレーニングジム通いは続けておられた。ムキムキではない。ストレッチとか本当に体調を整えるためのジムで、クレバーだ。

 今でもお洒落である。3年前に咽頭癌の手術をしたが1ヶ月後にはゴルフコースに出ていたとのこと。アルコールも手術後からは強いのは止めたそうだ。おねーちゃんのいる飲み屋にいくのはバカらしいから止めた(ちょっと気づくのが遅いね!)。毎日ドライビングレンジに行き、30分柔軟体操をし、スクワット、腕立て伏せは100回くらいやっているそうだ。サプリメントにメラトニンとDHAをかなり長く飲んでいる。

 僕の外来で若く見える人には大概質問をするのだが、何もしていないで若さを保っている人はいない。皆無。身体に時間をかけ、情報を仕入れ、新しいことにチャレンジしている人ばかりである。当たり前だ。誰でもそんなことはわかる。それを実行できるかどうか、ダイエットと同じでこれが案外できないんだろうなぁ。

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これは間違い

 

渋滞日和

 今日はうちの法人通所サービス利用者さんの遠足だった。朝9時半に診療所を出発、淡路島に向かうが阪神高速が事故のため通行止めとなり大渋滞にあう。4台の車に分乗していたためばらばらになり、11時半にやっとそろって変更した目的地、六甲山森林公園に御影から向かう。
 
 御影では大きな駐車場のあるコンビニに臨時集合することになったのだが、これはトイレがあるからである。ご高齢の方が多く揃うと、トイレ休憩をいかに取るかが成否の分かれ目。何とかかんとか全員が済んだと思ったら、もう最初の方がもう一度ということになり、半分くらいの方が介助が必要だしスタッフは大変です。僕も微力ながらお手伝いする。
 
 着いてから木陰で弁当。お天気で本当によかった。僕がここに来たのは10年位前の気がしますが、冬で雪が降っていて、それでも外にいて池のほとりで友人と赤ワインを1本飲んだという記憶があります。何をしていたのでしょうか。気が狂っていたんでしょうね、多分。
 
 なかなか気持ちのよかった公園を後にして帰路に着いたのですが、六甲からの降り道がまたまた渋滞。全く動かず、ラジオでも阪神高速が事故渋滞と言っていたので進路変更。
 
 結局6時半に帰ってきました。スタッフのみんな、お疲れ様。ゆっくり休んでくれ。で、帰りの道もまた事故渋滞。よく知られた事実ですが「連休は動くべからず」。

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また行きたいなー

 
  

黄金の雲

 今日、帰りの夕方に、車で高速を走りながらボブ・ディランを聞いていて、小雨なのに日が射して黄金色になっている空を見ていると、20代の頃を思い出した。

 僕が死んで(勿論)天国に行ったときに、むこうの手違いで「ごめーん、間違って10年はよ来てもうた!いつの時代でも10年分戻したるから言うてみ」と言われたら、僕は多分研修医がスタートした24歳からを選ぶと思う。

 過去を悔やむでなく、未来を憂うでなく、その時だけに張り付いて生きていた時期です。この時に医者は僕の天職という感覚が培われた。何をしても面白かった信じられない時期で、僕はラッキーだったと思います。

 小雨の降る黄金色の空を見ながら、今から楽しいことが待ってる、ワクワク・・・と思いながら運転していた頃は、ひょっとすると再現可能じゃないのかしらね。

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おめでたい人ね、と言われるのはわかってるって

見かけによらず

 医学書は大概の教科書と同じく退屈です。眠れない夜は少しのアルコールと快適なベッドと医学書さえあれば10分もたず清らかな夢の世界へ・・・んー、なんでかなー。もう少し面白く書かんかい!と思ってる方も多かったのか最近読んで楽しい医学書がぼちぼち出てきました。

 「日常診療のよろずお助けQ&A 100」・・・なんてタイトル、なんて装丁でしょう。最悪です。しかし内容は素晴らしい。2人の救急の先生と1人の僻地の診療所の先生が書かれているのですが(やっぱり偉そうな先生はこんな楽しい本は書かんな)、本当に訊きたい、だけどあまり本には載っていないいけてる内容が、最新の文献を駆使しながらもユーモアたっぷりに書かれています。いい本です。こんな本を書きたいなー。

 難しいことを難しく話すのは簡単。簡単なことを難しく話す人も多いのですが、難しいことを簡単に伝えることが一番能力が要るし大切なことです。そうなりたいもんだと思ったのがひとつ。もうひとつは僕が好きなティム・ハーディンが歌っていた曲のタイトル、You can’t judge books by the cover 本の内容はカバーじゃわからないよ、人は見かけじゃないよってことを考えました。

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しかしダサいです。

アルコールってどうよ。

アルコールってどうよ?僕はもともとアルコールに強いほうではない。すぐ顔が赤くなるほうだがなぜか嫌いではなく、ビールは好きな飲み物ベスト10のダントツ1位であるし(昔の発売し始めた頃のモルツが1番好き。いまはギネスとかサッポロの黒です。しかし大体考えてみるとアルコール以外の何がランキングに入るのか?)、ウオッカなんかも結構好きです。しかし1年ほど前にアルコールを止めてから、というか毎日飲むのは止めて週に1回ビール350cc程度と超ランクダウンしてから、アルコールにたいしてちょっと冷静になったようです。

アルコールは適量だと体にいい、動脈硬化を防ぐとか言われていますがむしろ実際上は過飲による弊害のほうが問題で、この世にタバコとアルコールが無ければ現在の3分の2くらいに病気は減少するだろうとも言われています。脳細胞に対する悪影響も確かなものらしい。特に最近、飲むと顔が赤くなるいわゆるお酒に弱い人にたいするアルコールの悪影響が明らかになってきました。では怖い話を一つ。国立がんセンターなどが参加している厚生労働省研究班の報告から・・・

アルコールは体内で悪酔いの原因物質であり発がん物質でもあるアセトアルデヒドに分解される。アルコールを飲んでから顔が赤くなるフラッシング反応はアセトアルデヒドによる。酒に弱い人が強くなったといってもそれは酔いに体が慣れるだけで決して分解能力が高まるわけではない。アルコールをアルデヒドに代謝するアルデヒド脱水素酵素には正常型以外にヘテロ欠損者(酒に弱い人)とホモ欠損者(酒が飲めない人)が存在し、アルコール飲酒後の血中アルデヒド濃度がそれぞれ6倍、19倍となりフラッシング反応が引き起こされる。ヘテロ欠損者は少量飲酒の場合健常人と比較して8.84倍の食道癌発ガンリスクがあり、3合以上飲酒した場合11.4倍の発ガンリスクがあることが判明した。アンケート調査によると、過去にフラッシング反応があったケースではヘテロである確率は95%であり、以前もしくはお酒を飲み始めた頃にフラッシングを経験した人は食道癌のハイリスクと考えられる。毎日飲み続けると体内にアセトアルデヒドが常時滞留し、血液から呼気に放出される時に、食道や咽頭でガンを引き起こすのではないかと考えられている。さらに、かなりの量を飲まれてきた方は特にハイリスクであり、さらにこうした人では、食道以外にもがんが多発することも指摘されている。
 

簡単に言うと酒に弱いやつが無理して飲んでると癌になりまっせ、ということだ。アセトアルデヒドは本当に困ったやつで、シックハウス症候群の原因とも言われているし、酒を飲むと湿疹が出たりする人がいるが、これも汗に分泌されるアセトアルデヒドが原因とされている。では酒に強いやつは幸せかって?飲みすぎると肝硬変だぜー。酒は百薬の長とか言うがちょっと怪しくなってきた。酒は毒?しかし・・・

僕があまり酒を飲まなくなったのは精神的なこと(気分的に酒による酔いが必要でなくなった)や飲むと全く仕事が出来なくなるとかいったことが大きいが、でも全く飲まないというのもどうやら不可能なようだ。村上龍氏は「人間は罪を求めて酒を飲む」と書いている。そうだなー、罪無しの人生も寂しいし。癌になるような罪は避けたいが、まっ、そこが微妙なとこだね。

ディープ

 ディープ・インパクトは残念であった。トップに立ったのに抜き去られた時は気が抜けたなぁ。僕はファンでもなんでもないが、日本最強の馬と騎手が出場するのだ。勝ってほしかった。ヨーロッパのやつは違った人種と戦い慣れているからな。ディープ・インパクトは日本人じゃないが異人種と戦うアウェーでのメンタリティは日本人ぽいのかも知れぬ。

 それにしても日本人の観客が多かったが、気になる報道があった。出走馬とかを書いた競馬場でただでもらえるパンフレットのようなものが出走時間前からヤフーオークションに出ていて、それを知ってか知らずか日本人の間で奪い合いになり怒号さえ飛び交った。出走数時間前には一部もなくなり、それを見ていたフランス人は首をすくめていた云々。

 うーむ、どうもみっともないぞ。なんで我も我もとなるのかぃ。日本に貴族はおらず一般大衆しかいない。「大衆とは、自分が『みんなと同じ』だと感ずることに、いっこうに苦痛を覚えず、他人と自分が同一であると感じてかえっていい気持ちになる、そのような人々全部である。」とオルテガも言っておる。MacのThink Differentと真逆の精神だ。

 みんなと違う自分でいよう、あいつは変わっていると言われよう、マジョリティとは離れていよう、自分が自分でいればそうなるはずだ。

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この日は宮里藍も3着だった