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MRI music

 遂に脳のMRI(磁気共鳴画像法)検査をうけに行って来ました。眩暈は良性のものとの確信はあったのですが、3日たっても目だって変化なく、診察中に立ち上がるとちょっとふらっとするし、まさか小脳の梗塞じゃないだろうな、脳腫瘍だったりして、とか雑念が出てきたので検査を受けることにしたのです。

 MRIは結構多くの方が受けているのですが、音がうるさくて怖かったとか、落ち着かなかったとか言われる方が時々おられるので、どんなものか自分で経験したい気もありました。

 技師さんも「ちょっと音がうるさいですよー」といいながらセットしてくださり、いよいよ検査が始まりました。バンバンバンバン!という連続音が始まったのですが、それが全然うるさくない。普段からやかましい音楽を聴いているせいか、少しリズムが変化しながら破裂音が聞こえるとますますロックミュージックに聴こえてきて快適でした。僕、どうかしている?

 それも僕は横になるとすぐ目をつむってしまうという歩くお眠り人形なので、最後の5分間ぐらいは完全に熟睡していました。もっと寝ていたかった気がします。

 こんなのんきなことを書いているのも異常がなかったせいで、まあ一安心でした。しかし患者さんが経験する検査は一応は受けていたほうがいいなとは思います。血管造影はちょっといやですが。

 MRIのフィルムを見るまではちょっと心配でした。僕は患者さんに検査の結果を言うとき、
「○○さん(重々しく)…」「!悪いんですか!?」
「いや、全く正常」「あーびっくりした。先生いつもよりまじめな顔するからー。びっくりするやん!」
と脅かしていたのですが、もうやめます。

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I'm back

 また戻ってきてしまった…。当たり前や!ずーと休みでどうすんねん!と僕の中の生真面目和尚が叫ぶが休みの後は社会復帰しにくいです。とりあえずと・・・更新できてないのが気になっていたパールスを書く。そこでも書いたが眩暈がなぁ…もうひとつ本調子じゃありません。明日までもう少し様子をみよっと。でもブログを書いたり出来るのですからほとんど回復してますね。

 眩暈も初めてですが、大体アキレス腱を切ったりとかの整形外科的トラブル以外は僕はほとんど経験ありません。と思いながらも細かく検証すると一時かなり血圧が高くてちょっとまずかったとか、ピロリ菌を駆除しないと胃がんになる確立がかなり高い胃炎のタイプと診断されたりとか(いずれも現在ではクリアー)結構あったりするのですがほとんどは人に知られることもなく自分でも忘れてました。大体熱を出したりとかのトラブルも休みのときしかならないしね。不幸に見えないのです。

 しかし今回はちょっと考えたぞ。自己防衛をちゃんと考えないといかん時期のようだ。抗加齢医学もそのためにある。今回の休みはそのことを気づかせてもらったという事で意味があったな(ほかでもいろいろ楽しかったけど)。とりあえずI’m back. And business goes on as usual.

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若いのにカラメル化

あぁ、もう1年たったか…去年も夏休みの終わりにパールスを書いていました。去年と同じく何も考えず、文明を離れた場所でぽつねんとしていたのですが、なんと生まれて初めて眩暈を経験。頭を動かすと目がぐるぐる回って数秒でおさまる。どんどん増悪もしないようで、これはどうも良性発作性頭位変換眩暈症のようだと考えて1日おとなしくしていました。起こるとわかっている方向に頭を動かすとだんだん慣れてくるのでそう指導しても良いとアメリカの教科書に書いてあったのを覚えていて、この患者さんが来ると僕も軽い方にはそう言う時があったのですが、みなさん「そんな…」と答える。自分でなってみて思いました。「そんな…。吐くやないか!」自分より頑強な人の言うことは信用してはいけません。

頭を動かないと全然平気なので結果的にまたまた本がよく読めました。アンドルー・ワイル博士の「ヘルシーエイジング」をまるまる読んでしまったのですが、これは素晴らしい本です。僕はこのたびおめでたくもまだ少数しかいない抗加齢医学会の専門医になったのですが、今巷ではびこるアンチエイジングという言葉にはどうも抵抗がある。年取ることは悪いことではないのでー、だのになんでアンチだ!このヘルシーエイジングという言葉を使うべきですね、本来の理念から言うと。その年齢におけるベストの身体的、精神的健康を保つ(オプティマルヘルス)というのが目指すべきところですから。

「ヘルシーエイジング」でワイル博士は1つの仮説を紹介しています。「カラメル化による老化」。カラメル化?砂糖を加熱するとキャラメル色に変色しますね。これをいうのですが、料理の際に砂糖をクリームやバターと混ぜて加熱する、つまり糖質とたんぱく質やアミノ酸が反応するとトーストやグラタンのきつね色になりおいしい匂いがします。これをメイラード反応(この本ではマヤール反応と書いています。同じことですがメイラード反応のほうが一般的)といって多くの魅力的な料理の基本であるのですが、これは古ぼけた写真が黄ばんでくることや、土が褐色であることのひとつの理由でもある。そしてこれは生物の体の中でも普通に起こっているのです。

生体には糖質や蛋白がいくらでもありますし、触媒もあって加熱しないでも体温だけで完全な反応が起こる。動脈硬化や白内障など老年病の進行が糖尿病の方で特に早いのは常識ですが、その病理変化のかなりの部分がメイラード反応の結果として生じているとされています。もしかしたら老化とは、我々の体組織のゆっくりとした褐色化、つまりカラメル化ではないのか?

むむー、甘いものを食べると体の中で組織がカラメル色に変色していく気がしませんか?そこの女の子!君のお腹の80%はカラメル化しているぞ!この説は1部認められて研究が進んでいますが老化の本態かどうかは断言できない。しかし糖化の最終産物が身体の様々な障害を引き起こすのは間違いないようです。そもそも古来人間の手に入る糖質源は熟した果物か蜂の巣とかそんなもんだったのだ。甘いものはいかん!これから食べないようにしよう、と深く決心して3時間後には忘れてましたが。眩暈がしそうです。

しかし糖を断たないととうがたつよ、みなさん。若いのにカラメル化はいけません。

薹が立つ(とうがたつ) 1.蕗(ふき)や菜の花などの、花茎が伸びる。固くなって食べ頃を過ぎてしまう。2.人が、その目的に最適の年齢を過ぎてしまう。若い盛りが過ぎる。特に、婚期についていう。

不幸に見えない

 今日も忙しかった。これを読んでいる皆さんだって相当忙しいとは思うが、僕にはこのような1日が週に必ず1、2回あるのだ。

 朝7時半前に仕事場に着く。メールチェックをし、書けるやつは急いで返事を書き、今日はこれをやらないとケアマネージャーから殺されるかもしれない遅れに遅れている介護保険の意見書を書き飛ばす!怖いからやってるんじゃないよ。利用者さんのためだ。遅くなってすいません。

 8時半から心臓エコー検査をする。その後予防注射を2人。すばやくやって泣かないように済ます。そこから午後1時半までおしっこも行かず外来。ミネラルウオーターを3杯。昼飯を食う時間なく医師会の副会長、事務長と一緒に大阪健康科学センターに、今年の城東区健康祭りの医師会ブースでの展示ねたを仕入れに行く。メタボリックシンドローム、禁煙にしぼり、めどがついたのでほっとするがもう3時過ぎ。タクシーで寝そうになる。

 帰り着いたのは午後4時前で、法人本部で速攻ケーキを食う。2分。すぐ診療所に行き予防注射をし、外来。午後8時まで。ミネラルウオーターを3杯。その後意見書(ふえー)を2部書き飛ばす。9時前に建物を出る。

 不幸だ!不幸に違いない!しかし僕の昔から変わらない一つの特徴として不幸が表に出ないというのがある。医師会からあせって自転車で飛ばしていると知り合いの先生に会う。「真っ黒に焼けていつも楽しそうやねー。どこに遊びにいくん?」

 どこが!

 幸福なのに不幸にしか見えないというのよりはましか・・・

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名タクシー

 先日仕事で名古屋に行きました。旅行の印象なんてちょっとしたことで変わりますが、名古屋はタクシーの素晴らしさで、僕の心の中のベストテン上位に食い込む町となりました。

 4台、遠距離、近距離乗ったのですが、運転手さんが老若取り混ぜて礼儀正しく親切、感じのいいことおびただしい。やけに馴れ馴れしいとかそういうのではなく、decencyな感じで、仕事にプライドをもってやってるなーと感じさせました。くじ運が良過ぎたとも思えないですが。

 タクシー業界もなかなか競争がきびしいのかなとも思いますが、名古屋は今景気がよく、何かそんな余裕を感じさせる応対でした。飯を食ったところの応対も同じで、元気でやさしく礼儀正しい。道路も広い、ちょっと野暮ったいお姉ちゃんが多いのも素直な感じでええやん、ええとこやなー、名古屋のタクシー略して名タクシー、そのとおりやと、一緒に行った友人と感動を分かち合いました。

 大阪に帰ってきてまたまたタクシーに乗ったのですが、何か慇懃無礼で淋しいなー。やっぱりこんなところから街の復興は始まるんじゃないだろうか。

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それ以上のもの

 僕はいつも朝6時半に起きて愛犬の散歩に行きます。4年前に彼女は来ましたが、散歩できるようになってから朝はほとんど僕が連れて行っていて、行かなかったのは本当に数えるくらいです。

 朝の匂いは独特です。季節の変化が早く感じられて眠いのはいやですが散歩をやめる気はありません。で、ここ2,3ヶ月ほど前からよく顔をあわす人がいます。ビジネスマンですが僕より少し年配。いつも上等そうなスーツで姿勢よく歩く大きな人ですが、顔が愛嬌のある眼鏡面で、なんとなく好感を持っていました。こういうのはお互い判るもので、なんとなく挨拶し始めて、最近は時々立ち話します。

 今日は彼女が積極的に寄っていたので慣れた手つきで毛並みを撫ぜてられました。
 
 「犬は飼ってられるんですか?」
 「いや、飼ってない。」
 「慣れてられますよね。」
 「うーん、大昔シェルティを飼ってたんだ。だけど死んじゃってね。母親が世話をしていたんだが大変でさ。人間と同じで動かなくなってから寄り添うようにずーとしてて、これじゃまずいからってんで家族中で世話したんだけどね。死んじゃった。それから死ぬことを考えると飼う気がしないんだ」

 こう来ると返答できない。こいつは僕より先に死んじゃうんだなぁと何かのひょうしに思うと、いや考えるのはやめようとその考えを振り払う。逆かもしれないし。

 「そう思うと悲しいなぁ。長生きしてほしいです」

 彼は撫ぜるのを止めて立ち去りながら言った。

 「でもね、それ以上のものがあるね」

 愛するものがある喜びには、失う悲しみが必ず伴う。でもそれを恐れて愛さないのは臆病者?出来る時に後悔しないよう誠心誠意一緒に楽しい時間を過ごしてあげよう。

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一応合格

 抗加齢医学会専門医の認定試験に合格しました。専門医の試験は今年が2回目でまだ全国的に数が少なく、受験資格を得るのさえ結構大変なのですが頑張って受けてよかったー。これで晴れて「アンチエイジングに興味があります」と言えます。

 アンチエイジングという言葉は定着した感じがありますが、単に若く見られるということだけを主眼にした似非アンチエイジングがやたら多く、本来の、その年代にベストな健康状態を維持するための予防医学という面があまり省みられていないようです。人間の老化は止められない。しかし老化でも健康なものと不健康なものがあり、健康に老化している人は、結果として若く見られるということですね。

 アンチという言葉が問題で、ヘルシーエイジングという言葉のほうがアメリカでは多くなりつつあるという報告があります。老化、加齢を嫌がるのはおかしい。骨董品といえばなんですが、年月を経て残ってきたものの持つ深み、複雑さ、美しさを拒絶するのはばかげています。

 いかにうまく年代物の、飛び切り高価なワインやバイオリン、美術品に化けるか。そのためには病気になりにくい身体、なっても治癒しやすい身体、精神を作っていかなくてはなりません。それを研究、実践していくのが抗加齢医学ですので楽しいなー。

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 話は違いますが昨日の亀田興毅の試合、あれはないよねー。
 あの若さであんな世界に染まっていては未来は無い。

 

樹医志望

 昨日パールスにも書いたのですが、友達の植木君ともっと仲良くしたいなーと考えています。何にも知らんからもっと勉強せなあかんね。樹医(呪医じゃないよ)というのもあるし、通信教育でいけるみたいだから受けてみたい気も・・・しかし山積みのMUST DO書類を見るとあぁと思い、結局ふんぎりがつかん。

 問題:サボテンはどのようにして背が伸びるか?

 答え:これを見よ!法人本部にあるサボテンですが、頭の先からソーセージのようなのが生えてきてこれが太くなるのじゃ!

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右にチラッと見えるのがダースベーダーさんです

植木君は友達

この前のパールス以来、どうも植物が気になっています。ペットはいまや完全に人間のコンパニオンとしての地位が確立され、今の日本では12歳以下の人口よりペット数のほうが多いという、信じられないことになっています。飼い主に擬人化され、また特に犬は犬同士より人間に関してよりシンパシーを感じているような半人間が多い気がします。今君が飼っているのは犬じゃないよ、犬の着ぐるみを被ったちっちゃい男だ、よく見てみ。

犬が歩いている部屋で観葉植物が静かにたたずんでいる。昔サボテンが喋るというのがあったなぁ。優しい言葉、励ましの言葉を植物に話しかけていると葉がつやつやしてくるというのもよく聞く話だけど本当のところどうなんだろう。

「樹功」というのがあります。気功の一種ですが、近年リバイバル著しいらしい。木に向かって立ち、木から気を貰いつつ自分の気を練ってゆく。木と対話しながら自らも樹木となって同一化する感覚を磨いていき、自分の人間としてのあり方を相対化していく総合的な感性トレーニング。自分の気のタイプに応じて好適な樹種も異なり、自分にあったパートナー的な“私の木”を見つけることも重要なポイントとなるようです。

アロマテラピーとかフラワーレメディとか、香りや飲用することで体調を整えることも最近では普及してきていますが、もともと薬は薬草というか植物から得られたものが多いのです。そこで大事なのは単に物質としてある要素を摂取すればいいというものではなくて、樹功や園芸療法(園芸に参加することで認知症や欝などが改善することが報告されている)のように植物との関係性からその植物に「治癒」されるという可能性があることです。その関係性から、伝統的な薬草医は人間のためだけに際限なく採取することはせず、1部は他の生物のため、一部はその植物のために残しつつ(1番勢いの強い葉を!)残り物だけをいただくという植物と付き合う作法を持っていました。人と植物は共生していくのです。

恐竜の絶滅には60以上の説がありますが花によって滅ぼされたという説があります。草食恐竜の食料は羊歯だったのですが、胞子は水の仲立ちがいるため羊歯は水辺に繁殖していました。しかし花は花粉による風媒という画期的なシステム、ついで蜜を利用した昆虫との共同作業を開発したため繁殖力が大きく、羊歯はだんだん北方に追いやられ、恐竜も北方に移動せざる得なくなりました。その時期に隕石の落下が起こり決定的に恐竜は絶滅したのです。

花はその時期再び画期的なシステムを生み出しました。果物です。そしてパートナーとして哺乳類を選び、果物を食べた哺乳類が移動した先で種を排出することにより勢力を広げて行ったのです。哺乳類である人間は植物によって選ばれたことで今があるというわけですね。

どうも周りにある植物が静かに僕たちをじっと見つめている気がしませんか?あんなこともこんなこともみんな見られているぞ。悪いことは出来ません。人間だけがこの世界を支配しているという考えはとっても傲慢ですね。「プラントロン」という機械は植物の葉に電極を取り付けて電位を測定し、それを音声信号化するものなのですが、これが面白いくらい植物の環境に対する反応を反映するそうです。そして大事なのは、そこで聞き取れるのは植物とそこにいる人間との関係性を表現しているようだということです。あぁ、枯れちゃったのはもうあきれたからに違いないですね。ショック死かな。明日からちゃんと挨拶してあげよう。いいですか、みなさん。

ゴルフ!僕はだめでした・・・

 今日は久しぶりにゴルフに行ってきました。あつー!!死ぬー!!顔、火照って痛いです。日焼け止め無効。

 僕はたまにしか100を切れないへぼゴルファーですが、今日一緒に行った人達は元同僚ですがうまいです。しかしハーフ、最終ホールまで34できてた奴が(ちゃんと仕事してんのか!)、僕のちょっとしたプレッシャーの言葉で馬鹿叩きし(エチケットとしては問題ですがそういう仲なので)なんと44というのは、それが普段の実力とはいえゴルフは本当にメンタルなゲームです。だから僕は下手なのね。

 患者さんに80歳でありながら週に2,3回ラウンドしてるご婦人がいます。前向き、若いです。この前筋肉トレーニングはしているのかという僕の問いに「先生、これ見て」とハンドバックの中からゴムチューブを取り出してきました。「暇があったら引っ張ってんの」。まいった!!これよ!

 ゴルフのGはグリーン、緑ね。Oはオゾン、酸素。Lはライト、日の光。Fはフット、足ね、歩くこと。環境破壊して農薬撒いた緑なんかだめだよ、というのも理解しています。しかしご年配でもかなりいい成績が出る、健康にいいスポーツとしては認めたいです。

 しかしもうちょっとうまなりたいよなー(スコアは秘密ね)。

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