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下級生はつらいよ

 ありゃりゃ。

 高校の友人とゴルフをするつもりで来たのだが、どうやら高校で1年上級生の方々のコンペに参加することになっていたらしい。聞いたような気もするが同窓会の混乱の時だったので全く覚えていなかったのかな、わかんない。

 仕事でもゴルフでも年配の方と付き合う機会は多いが、別に緊張などしない。しかし!上級生というのは全く別のものなのですね。なんででしょう。「君たち、名前なんて言うの?」などと1歳上のお姉さまに尋ねられると、「ハイッ!」と礼儀正しく直立不動で答えてしまう私たち。

 アウトスタート、1組目という順番を与えられた我々は、1番ホールで全員大叩きをしてしまうのであった。ゴルフはメンタルという事実をちゃんと証明するのである。

 しかし楽しかった。僕の経験では料理とゴルフを継続的に続けている爺さんはボケない。料理は手順を考え、並行で作業をこなすという前頭前野のトレーニングに最適であるし、ゴルフはかなり歩くという身体的なものに加えて、3人のパートナーと話しながら回るという、他のスポーツにはないコミュニケーションができるという点、そしてメンタルトレーニングがかなり大事というところもだろうか。

 まだまだである・・・

帰りは大渋滞・・・

 

プレゼント

 連休が過ぎ去りつつある。

 仕事も好きだけど、この義務感の無い感じは素晴らしい!などと言っているが実は結構この連休は追い込まれたのである。

 テストである。

 僕は総合内科専門医という資格を持っているのだが、これが更新制なのである、

  けしからんことに。

 当たり前か。

 学会出席やもろもろで結構な単位を取得しなくてはならないのだが、そのひとつにセルフトレーニング問題集の解答を提出というのがあり、すっかり失念しておった。

 ご親切に催促のお手紙を内科学会から戴き、何日までに提出と書かれた文章が、赤で「至急!」とご丁寧に訂正されていたので焦ってやっていたのである。

 あんね、めちゃ難しいよ、これ。50題あり、ほとんどが症例問題である。かなり実地的です。専門の循環器はともかく、内科全般にわたると手ごわい。循環器の問題から察するに異様に高度というわけではないですが、ひっかけもあるし、これをしれっと解ける人はすごい勉強家であり臨床家である。

 連休の空いてる時間は結構熱心にやっていて、提出はできた。しかし終わってみるとなかなか楽しかった。知識の増えることは楽しいし、それが仕事に直接関係しているのだから、これは気の利いたプレゼントというべきものかも、と思う。

 期限とかテストとかは、無為に時間が過ぎ去らないようにしてくれる天からの贈り物です、きっと。文句を言ってないでどんどん集めちゃいましょう(前向き!)。

結果は知らぬ。

金木犀とコカ・コーラ

 今日はチッタカと草原を走り回った。1か月ほど前は3リットルくらい水分を取った気がするが、今日はせいぜい500cc位である。変わるもんだ。空には夏の残り香があるが。

 金木犀の香りがする。なぜか気が遠くなる。

 金木犀は遠い記憶の香りがする。小学生の頃の遠足の匂い。何か保護されている頃の、タフな人生にあう前の幸福の匂い。

 一瞬遠い記憶を探っていると、同伴者が言った。「俺、コーラ好きやねん。」

 僕より5つも上のおっさんであるが、今だに毎日コカ・コーラを飲んでいる故。ビールも好きだがそれより好き。ペプシはだめで、ダイエット・コークもダメ。昔ながらのコカ・コーラがベスト。

 「コーラ飲むと頭がスッとする」「それ依存でしょう」「中毒なの?」「中毒です。」

 僕も小学校の頃、夏の盛りは学校から帰ると汗も拭かないで冷蔵庫を開け、コカ・コーラのホームサイズをラッパ飲みしていた。快楽であった。しかし子ども心にもこれは体に悪いのではないかと疑念があり、その頃「コーラは歯を溶かす」という説が流布したこともあり、冷蔵庫からホームサイズは消えた。

 「糖分多いですしね。カフェインも入ってるし、それでスッキリするんじゃない。まああんまり大量にはお飲みにならないほうが・・・」「そうかー。うーん、つらいなぁ」「・・・依存だ」

 と言いながらも、つい自動販売機で一緒にコークを買ってしまう私。本当に久しぶりに飲んだコーラは記憶より甘美な味ではなかった。生理に訴えるところまでいかず、設計図がみえるような気がした。

 なんでも甘美な記憶のままでほっておくのが正解なんだろうな。

この瓶のやつは飲みたい。

 

禁煙ショック!

 10月になってから禁煙外来を受診される方が多くなった、予想通りだけど。

 多くの方が内服薬のバレニクリン(商品名チャンピックス)を希望される。ニコチンパッチやガムに較べ禁煙成功率が高いし、テレビなどでもよく紹介されるからだろう。僕の外来でもほぼ100%の使用率である。

 ところがだなー、あまりの需要に生産が追い付かなくなり、現在禁煙外来を継続受診されている方以外(禁煙外来は保険適応が3か月間です)、早くても11月まで処方できなくなりました。

 新しく禁煙外来を受診されてもチャンピックスは処方できない。ニコチンパッチを選んでいただくか、十分供給されるまで禁煙外来受診を控えていただいて、しばらくご自身で頑張っていただくということになります。

 オイルショック時のトイレットペーパーのように誰かが買い占めたというわけではない(当たり前だ)。いかに需要が多いか、禁煙がいかに難しいか、いかに販売の予測が難しいか、去年のインフルエンザや肺炎球菌のワクチンのように、殺到し不足する、日本の伝統芸能のようなものである。

 せっかく禁煙を決意された皆様には本当に申し訳ない。しばしお待ちを。

 というかまずご自身で決意の鈍らないうちにやってみましょう、禁煙を。禁煙外来はそれからでも遅くないです。

禁煙をしない口実にはしないようにね!

 

okibariやす:パート2

 京都に行った。

 ブログでも何回か書いているが、大学病院時代、同じ釜の飯を食った実験グループの集まりで、年に4回、幹事回り持ちで推薦できるここぞ!という飯屋で飯を食うという、なんら生産性のない会である。が10年以上続いている。

 実験グループのボスであったK先生の人徳が、続く理由だ。

 今回、K先生が梅田にあるS会N病院という800床以上あるビッグ・ホスピタルの院長になられたので、京都に泊りがけでお祝いしましょうということになった。どうせなら舞妓さんとか呼んでさ、どう?というお誘いにいやいやながら、そうねー、とうなずく私であった。

 京都は魔都である。

 宵闇の迫る鴨川べり、祇園とかをフラフラしていると、人生の最後はこのあたりで討ち死にが理想じゃないかと思えてくる。僕にとって住みたい街ナンバー1ですが、お金が竜巻に吸い上げられるように消えていくことであろう。まだ早い、と自分を諌める。

 舞妓さんに芸妓さん、女将さんや三味線もはいっての食事は大変楽しかった。前から、これからは「和」、クールジャパンだと思っていたが確信に変わる。どこかで着物を安く作ろう。やはり金が吸い上げられていくな。

 舞妓さんたちはまだ10代だが仕事柄十分大人である。僕はおねえちゃんのいる飲み屋には全くと言っていいくらい行かないのだが、もし行くとしたら数回分を犠牲にして祇園に行くべきであろう。そのほうが人間的に栄養になると思える。

 本当に久しぶりにやたらお酒を飲んだ。今日は元気でトレーニングもばっちりした。人生は置き鍼、じゃなかった、お気張りやす!である。

     

明るく見えるが実はかなり空は暗い。       聞いたことのあるお名前が・・・

okibariやす!

 

 これは何でしょう?

 新しい伝染病?

 首に雨用フードをつけるための3つのポッチリ?(苦しすぎる…)

 新種の三つ目ウナギ?

 

 ジャーン、全部はずれ。これは置き鍼(はり)です。僕の右下腿部におかれた3個の置き鍼。

 僕は右アキレス腱を切って手術したのですが、その後も運動すると下腿の外側がパンパンに張って痛くなる。 うーん、ちょっとどうしようもない不快感で、鍼灸をすると消えるので時々やっていただいてました。しかし頻繁なので自分でやってみてもいいかと思っていたところ置き鍼はどうかと言われたのです。

 針は1cm直径位の丸い粘着性の紙にセットされていて、髪の毛くらいの先端が1mmくらいしか出ていないように見える。「痛くないです」と鍼灸院のキュートK先生が言う通り、全く痛くも痒くもないです。10日くらい風呂に入ってもとれないらしい。ずっとつぼを刺激続けるわけですが、どうなるのでしょうか。運動してもいいそうです。

 今のところ足の張った感じは完全に消失し、痛みも全くありません。フットワークがよくなった感じが強い。こういうのは初期効果というか、メンタルな要素もあるのでしばらく続けないと何とも言えない。しかし「やめよう」という気は全くおこりません。ゴルフの時にいいじゃん、と明るい気持ちになる。置き鍼、いいよ!

 置き鍼は耳のつぼを刺激する時、よく用いられます。耳はつぼが満載なのですが(耳自体を人間の体全体と考える)、いま痩せる鍼(耳の、食欲が抑えられるつぼに置き鍼)を数人の方が実行中でなかなか効果が上がっています。うちのスタッフのプラナリア男爵やMRのTさんは目下のところ2,3週で2kg近い減量を達成。なんとなく食べるとすぐお腹がいっぱいな感じがして食べ続ける気持ちが失せる、という感じだそうです。

 減量に悩む諸嬢、いかがかな。試す価値はあるよ。お気張り(置き鍼)やす!

 

ローマへの道

 「あれっ!」、ズボンを穿いていつものベルトを締めようとしたとき、一つ分きつく締めないといけないことに気が付いた。

  痩せたのか?体重は1.5kgほど減っているけどこの程度の変動は日常茶飯事である。これはねー、絞まったのである。しまったの。この差は大きい。「そうかー」と自分で納得する。

  だらけた身体を何とかせんなあかんと決心して40日、早歩き30分を入れたときはトータル1時間弱(週に2回ぐらい)、他の日はせいぜい15分程度、森光子さんばりのスクワットとかプッシュアップ程度の筋トレをそれでも毎日続けてきたのだが、確かに効果が出てきたようだ。

  お見せすることはできぬがウエストは絞まり大胸筋は少し盛り上がってきた。僕にとっては足の痛み、違和感が大きく減少してきたのが大きい。毎日やっているとプッシュアップやゴロゴロマシーンにとりかかるのも抵抗がなくなってきた。しないと不安。すげぇことである。

  記録をつけること、どこでもできる早歩きや自重運動であることが継続できる因子と思うが、基本的に意志だな。この年齢にしてどれだけ変化できるのか興味があったのだが、結構いける。甘い飲み物をほとんど取らなくなった、間食をしなくなった、余計に食べなくなったなど付録も大きい。

  今の運動はもっと年齢を経ても可能だから死ぬまで続けようと思う。1日15分でも継続すればちゃんと変化を起こせるのである。ローマへの道も1歩から。ちりも積もれば山となる。雨垂れ石を穿つ。急に格言臭くなるのであった。

スクワット時に使用

 

ニューステラス関西

 今日NHK「ニューステラス関西」の取材があった。

 5月の「かんさい情報ネット:テン!」に続いて禁煙外来についての取材である。10月のタバコ値上げを目前に禁煙外来を受診する方が増えている。僕のところでも昨年と比べて同月比6倍という増加ぶりだ。それでも今だ保険を使って薬剤で簡単に禁煙できるということを知らない方は多い。この情報を広めるため最近禁煙外来の報道は増えているが、僕のところもその一端を担がせていただくというわけである。

 約束した午後3時半にNHK大阪放送局のシニア・リポーターのIさん(魅力的な女性)がスタッフを連れて来られる。30分ほどのインタビューの後、4時過ぎに来られた禁煙外来の新患さんを取材され6時にはもう帰られた。来週の月曜日にはもう放送である(午後6時10分からね)。なんとスピーディ。

 患者さんを取材したいという申し出があった時、今日の午後にちょうど2人、禁煙外来の新患さんの予約があった。お二人とも午後6時過ぎだったのでそれまで待ちますということだったのだが、ちょうど知り合いのT君が禁煙外来を受けたいと連絡があり、それで4時に来ていただいた。

 彼は30歳だがちょっとキャイーンの天野さんに似ていて愛嬌がある。僕は実は影で天野君と呼んでいるのだが、今日も白シャツに黒ズボン、グリーンのサンダルといういかしたスタイル。禁煙外来のエクストラとして呼吸機能検査もしたのだが、なんと肺年齢が60歳と出た。ダメだよー、あまのー。

 カメラが回っているのにもかかわらず、思わず笑ってしまった。「どうしましょう、まずいですねー」といつものように言いながら。考えてみると患者さんにとって悪い情報を微笑みながら告げる医者なんてサイテーではないか。視聴者にはなんと冷たい医者だと思われるに違いない。まぁ仕方がないか。編集でどうなるか、神のみぞ知るだ

 というわけで取材は終わった。ほとんど緊張しなかったのだがよかったのかな。また皆さん、感想を教えてください。

見てね!

 

ロング・バケーション

 突然秋になった、といっても昼はまだ暑い。

 本を読みながら「ゴンチチ」を久しぶりに流す。平和だー、しみじみ。ゴンザレス三上氏は元銀行員で、ゴンチチとしてプロミュージシャンになった時(30歳は過ぎていた)から「ずーと長い休暇が続いているみたいなもんです」とライナーノーツで述べている。

 な・が・い・きゅうか・・・ロング・バケーションだな。なんて魅力的な言葉だろう。

 今週は日・月・火そして木と僕は休みで、また日曜日も来る。いつもと比べると休みが多い。その割に満喫してないな。

 老子の言葉。

 「生きることの達人は、仕事と遊び、労働と余暇、心と体、教育と娯楽、愛と宗教の区別をつけない。何をやるにしろ、その道で卓越していることを目指す。仕事か遊びかは周りが決めてくれる。当人にとっては、常に仕事であり遊びでもあるのだ。」

 人生とは長い休暇そのものである。

 目指せ、達人!

夏と冬の混ざったような今日の空。

 

同窓会

 卒業後38年という高校の同窓会がこの土曜日にあった。

 

 何人かは最近も会っているが、多くは38年ぶりという感じで、実際に全然わからないという人も何人かいた。しかし時間がたつにつれてフォーカスがだんだんあってきて、喋っているうちに昔と変わらない感じになってきた。アルコールも入るし。

 

 僕の卒業した高校は大阪の教育大付属天王寺高校というところである。その人間がどういう人間かは出身大学よりも高校が反映されるというのは人事を担当する方はよく御存じだと思う。教育の実験校であり、ほとんどのことが反対されることなく容認され、さぼっても特に何も言われず、進路別なども無しに育った僕たちは、基本的に温厚でハングリー精神は希薄、のほほんと上品な紳士的解決法を好むタイプが多いと思う。不正はせず人間の良心を信じている。乱世に活躍する戦闘派ではない。お金儲けは下手。

 

 僕はそうではないが優秀な人も多く、有名どころではiPS細胞の山中教授とか、今度「情熱大陸」にでる同級生で地球深部探査船地球号のT君(「情熱大陸」を立ち上げた初代プロデューサーのK君も同級生だが出演は偶然。スタッフが驚いていたらしい。この同窓会もカメラが入るはずだったが断った故。校風はやはりバラエティというより「情熱大陸」なんだ。といってもロザンの宇治原君も卒業生だけど)とか喜ばしいことであるが、同じ匂いを感じるのである、微妙な。同じ高校を出た人はみんな感じるのかもしれないけど。

 

 驚いたのは結構太ってるやつが多いことであった。

 

 年代もあるけど何かと薬を飲んでいるという人も多いし、とりあえず忙しくストレスも多く、健康にまで気を使ってられんよ!という感じ(オイオイ)。今は気が付かなくても確実にその借りは間違いなく取り返しに来られるよ、という真実は、やはり頭でわかっていても心にまでは彼らにして届いていないのであるということがよく判った。

 

 これがやっぱり僕のできる使命だなぁ、と思う。

応援歌を歌えたのにはみんなびっくりしました。過去の記憶は消えん。